高成長の宅配ピザ ピザ・ウィリー野田店=地元との密着重視
テークアウト併用
ピザ・ウィリー野田店(千葉県野田市宮崎、0471・25・6537)は、昨年4月末のオープン。以来5、6、7月はオープン景気で上昇、以後9~11月少しずつ下降しながらも年末年始で盛り返し平均月商七〇〇万円をあげている。
店長の田中秀一さんが構えたピザFC店は、九km圏二万五〇〇〇人のエリア。エリア内には同業者はいないが、パンベース、フライドチキンでファストフード店と競合すると想定しており、近くのジャスコを媒体にテークアウトもできるようにしたのが当たった。オープン時売上げの二五%をテークアウトが占め、現在は一五%だが、将来一〇%に落とし、宅配に重点を移したいとしている。
客層のほとんどが主婦。土地柄きめ細やかなサービスが要求される。電話もツーコール以内で取るのが決まり。そのため、コールがある前にフラッシュが光り、全員が反応するほど。食材の新鮮さ、速く、温かくが基本のため、三〇分以内配達が原則だが、三〇分~五〇分と幅をもたせている。状況判断で時間を設定し、相手の納得を得て配達に出る。
安全運転にも万全
注文してからが勝負と、二〇坪の店内は動き易く設計されており、場所の確認も素早く行い、店内での無駄が極力生じないよう気を配っている。出掛ける時は「安全運転で行ってきます」「気をつけて」という掛け声を忙しい時ほど掛け合い、安全運転への注意を促す。
コンピュータによる顧客管理で、個別に今までの注文内容、金額がデータとして蓄積され、再注文の時、販促資料として活用されている。
スタッフは三〇人。半分以上は高校生、大学生である。服装、あいさつ、届け先での対応などの教育も行い、スタッフの家族からも逆に感謝されている。こうした地元とのつながりを重視し、町会、商店会にも入会したりバイクなど地元調達のできるものは、地元で調達している。
売上げの八割がピザで一二アイテム。人気商品はスーパーミックス(一三〇〇円~三三〇〇円)。サイドメニューでは骨なしフライドチキン(九〇〇円~二五〇〇円)が人気。「子供がやりたいといってくれるような商売にしておきたい」と、六五年続くパン屋後継者の田中さん。