なが~いつきあい!味な友だち:永谷園「お茶づけ海苔」

2002.02.10 78号 13面

お茶漬けといえば永谷園。永谷園といえば『お茶づけ海苔』。今年で五〇歳を迎える半世紀商品だ。「へぇ~長生きだね」なんて驚くのはまだ早い。五〇年も消費者を魅了してきた長生きの秘訣には、開発当初からのこだわりが数多くあった。

“園”と社名についているのは、もともとお茶屋だったため。八代将軍徳川吉宗のころ、煎茶を最初に世に送り出したのが九八歳まで生きた永谷宗七郎氏(一六八〇~一七七八年)。現在の永谷園の原点は、そこにあった。

時は流れて戦後の昭和20年代、永谷嘉男氏(現(株)永谷園創業者)は「お茶だけ売ってもおもしろくない」と思い様々なアイデアを考えていた。お酒好きだった嘉男氏は、料亭でお酒を飲んだ後に出る海苔茶漬けのおいしさに魅せられ、「料亭の本格的なお茶漬けを食べてほしい」と商品開発に乗り出す。

海苔茶漬けには食感が足りないと常々思っていたので、“あられ”を入れる斬新なアイデアを思いついた。

実はこの“あられ”は、袋の中で乾燥剤の役目も果たしている。海苔にもこだわり、お湯をかけてもふやけない硬いものを採用。また、パッケージには嘉男氏が大好きな歌舞伎の定式幕(じょうしきまく)をデザインに取り入れた。

一九五二年に一袋一〇円のバラ売りで販売を開始。当時どこの村にもお茶屋があり、そこに販売を依頼、口コミなどで広がっていき一年後には(株)永谷園本舗(現(株)永谷園)を創業、商品も『お茶づけ海苔』と命名した。その後、女性の社会進出などで、料理屋に行かなくても『お茶づけ海苔』とアツアツのお湯とご飯があるだけでお茶漬けが食べられる簡便性とおいしさが認知され、家庭に自然な形で広まっていった。

『お茶づけ海苔』は発売から、海苔、コメ(あられ)、塩、お茶(粉末)のシンプルな原材料で今日まできており、いま食べているものも創業者の永谷嘉男氏が作ったものとほとんど変わらない味だ。

現在同社の「お茶づけ」シリーズには、さけ、梅などの定番品ばかりでなく、『だし茶づけ』や『ラーメン茶漬け』など幅広いバリエーションを取りそろえ、まだまだ進化の道をたどっている。

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