欧州ではウェビナーが主流、オンライン展示会はコロナ後も続くか

最初のロックダウンから1年。当初は楽天的に構えていた欧州の企業だが、収束がまだまだ見えないコロナウイルス感染、繰り返されるロックダウン、条件付き解除などで、さまざまな対策を迫られている。新規取引先を見つけるのに有効な展示会も軒並み中止だった昨春だが、今春はオンライン展示会に切り換えての対応がとられている。

時間は有効に使えるが…

人の集まる状況を極限まで下げる、もしくは禁止している状況の欧州各国。国により規定の違いは若干あるものの「混雑を避けてソーシャルディスタンスを維持する」という根本は同じなため、大勢の人出を目的とする展示会の開催はまだまだ不可能だ。それならば「オンラインで展示会を」と始まったのがようやく昨秋だ。

筆者が参加したオンライン展示会

オンライン展示会は、まず参加申し込みをWeb上で行い、事務局からエントリーコードをもらう。登録コードを実施日に入力して展示会の観覧やセミナーの参加ができる仕組みだ。展示会という名のウェビナー/オンラインセミナーが主流である。

オンライン展示会の長所は、以下のような点だ。
・会場へ出向く必要がないので、移動時間と交通費を削減。
・ウェビナーやアポイントの時間ギリギリまで、他の仕事に時間を使える。
・車や飛行機での移動にかかる二酸化炭素の排出を抑えられるので、環境にも優しいという見方も。
・開催期間以降も、ウェビナーなどを再度聞き返せる。
・チャットで質問できる。

具体的な商品の紹介は困難

オンライン展示会も悪くないと思える長所はあるが、当然ながら以下のように短所もあるのが現実であろう。

・セミナーでの言語は英語が主流なので、英語力は必須。
・時差の関係で、生活時間帯ではない海外からの引き合いや観覧をオンタイムで望むのが困難。生活時間帯の違う地域からの顧客は期待しにくい。
・セミナー中心である現在、論理的な情報しか得られない。具体的な商品の紹介などは皆無と思ってよい。

筆者が参加したオンライン展示会

やはりリアル展示会を望む声も

今のところ、オンラインでの展示会やセミナーならば開催可能な欧州各国ではあるが「従来の展示会が恋しい」との声を各方面から聞く。人は会って話してこそ、初めて分かり合える部分が多いので、オンライン展示会がコロナ後も継続される可能性は低いのではないか。

筆者が昨年参加したリアル展示会

一方でウェビナー/オンラインセミナーは逆に定着する可能性があるのではないかと個人的には思う。(オランダ在住フードコンサルタント 白神三津恵)