英国で若い世代のフードロス意識向上 新サービスが続々と

英国で結婚式を挙げたカップルが食品廃棄物を使って披露宴の食事を作ったとして、2018年に大きなニュースで取り上げられた。いま英国では特に若い世代を中心にフードロスを減らそうという意識が強くなっており、そのニーズに合わせたさまざまなサービスが展開されている。英国で注目されているフードロスを減らすためのサービスについて紹介したい。

家庭内のフードロスを減らす

WRAP(The Wast and Resources Action Programme)というフードロス減少を目的とするNPOの報告書によると、家庭内で廃棄される食品の3分の2が賞味期限切れのものになる。つまり食品の在庫と賞味期限をしっかり管理さえすれば家庭内でのフードロスの3分の2を抑えられることになる。

スマホアプリの「nosh」はスーパーなどのレシートをスキャンすると購入した食品がスマホにアップロードされる。数量と賞味期限を入力すればアプリ内で自分の冷蔵庫や倉庫に食品の在庫がどのくらいあり賞味期限がいつかがわかるので、在庫があるのに買ってしまったり賞味期限が切れて捨ててしまうということを減少できる。

noshのアプリでは食品の在庫と賞味期限がすぐにわかる

「Love Food Hate Waste」は、在庫で余ってしまった食品をどのように料理すればよいか迷った時にさまざまなレシピを提案してくれる。特にフィルターで目安になる料理にかかる時間、初級者・中級者・上級者用のレベル、アレルギーやビーガンなどの食品制限なども確認できるので重宝されている。

捨てるのではなく、誰かに提供する

もし賞味期限内に食べられないもの、庭や農園で育てたけど自分だけでは食べきれないもの、友人からもらったけどアレルギーや宗教上の理由で食べられないものがあれば、どうすればよいのか? その解決策を提案するサービスもある。

「OLIO」は食品がフードロスになる前に必要な人に無料で寄付できるサービスだ。2015年以来、250万人以上のユーザーを獲得している。OLIOは、自分では食べきれない・食べられない食品をアプリ内に登録すれば近所で必要な人がもらいに行くことができる。

OLIOのアプリでは近所のどこに何が余っているのかが分かる

このサービスを使って、スーパーマーケットのような大きい企業から食品を集めOLIOのコミュニティーで再配布するようなボランティア活動なども行われている。 

飲食店の料理を安く購入しフードロスにも貢献

家庭内のフードロスだけではなく、レストランやカフェのフードロスも大きな問題となっている。飲食店では営業時間が終了すれば廃棄しなければいけない食品が出る。その廃棄前の食品を大幅に値引きして提供するサービスが社会に浸透しつつある。

Too Good To Goのアプリでは廃棄前食品が半額や7割引で販売されている

「Too Good To Go」は、欧州で最も多くのユーザーを持つフードロス削減サービスの1つだ。アプリをダウンロードすれば簡単に格安になっている廃棄前の食品を購入できる。登録しているお店も多く、食事の種類や現在地からの距離などからチェックできるので非常に使いやすい。

飲食店はフードロスを減少できて消費者は安く購入できる。双方にとってお得で環境にも良いサービスとして多くの人から支持されている。(フードライター武田高建)