便秘、予想以上 カゴメが首都圏の子供調査

1996.02.10 5号 9面

カゴメ(株)は「子どものライフスタイルと排便実態」に関する調査を実施した。今回の調査は現代の子どもたちが「便秘の傾向にあるらしい」との一般論に着目して行われた。対象は首都圏に住む小・中・高校生三五〇人。子ども調査研究所(所長・高山英男)の協力のもと平成7年9月18日から24日にかけ、質問紙法により実施。調査結果のうち興味深いデータとして次のことがあげられる。

●子どもの排便リズムは不規則で乱れているにもかかわらず、七割の子どもたちはそのことをあまり気にしていない。女子中・高校生の約半数は、「便秘薬」を使用するなどしている者もいるが、根本的に改善しようという自覚は少ない。

●子どもたちの清潔感覚は、家以外のトイレを拒否する傾向にあり、外で排便したくなっても七割に近い子どもが我慢して家に帰っている。

●子どものライフスタイルをみると、夜更かし・朝寝のため、朝起きてから登校までの時間に余裕がない。しかも忙しさのなかで整髪(ブローなど)は欠かさないが排便はしない傾向が強い。

●子どたちの自己診断によると八割以上が身体の不調感を訴えている。

今回の調査結果から子どもの生活のリズムの乱れ、過密スケジュールによる子どもを取り巻く環境の激変が子どもの生活の排便を不規則にしていること。それによって予想以上に便秘傾向が進んでいること。また子ども自身がそのことの不健康性を自覚していないことなどがわかった。快適な排便のためには、子どもの生活の中に「活発な運動」と「十分な休息」のメリハリをつけ、快適な生活のリズムを取り戻す必要がある。カゴメでは今回の調査結果をさらに検討・分析し、企業活動に役立てるとともに「子どもへの楽しい食教育」の発展のために努力すると発表した。

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