今月のイチ押し商品:アレルギー代用食「キヌア」
南米アンデス高原のボリビア、ペルー、エクアドル、チリ北部の高地(標高二五〇〇~四〇〇〇メートル)で栽培されているアカザ科の一年草であるキヌア。NASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙食として注目するスーパー穀物だ。
キヌアとはアワやキビといった穀物とよく似た食材で、使い方は簡単。まずは一五分ほど茹でるだけで食べることができる。炊飯器を使えば焦げ付きの心配もなくて、より簡単。キヌア自体には味の特徴がなく、他の食材のうまみを吸収する。白米に混ぜて炊く、キヌアだけで炊いてサラダにする、コロッケの具に混ぜる、フライ物の衣にするなど、工夫次第で料理の幅がどんどん広がる食材だ。
栄養成分では玄米の一一倍の食物繊維を持ち、他には鉄分、カルシウムなどのミネラル、ビタミンB類なども豊富に持つ。さらに必須アミノ酸すべてを含みタンパク質も豊富。薬効成分のサポニンも含むので高血圧症の改善も期待できる。
現在、欧米では自然食品として人気を集め、特にアレルギー疾患に悩む人たちの間では話題になっている。子供の食物アレルギー治療の手段である回転食(同じ主食を食べ続けず、回転させること)の一つにキヌアを勧めている。またアメリカでは著名な女優が「美容、健康維持のためにキヌアを常食している」と言ったことから、若い女性の間ではダイエット食としても注目されているようだ。
日本でもキヌアを混ぜ込んだパンや餅など続々と新商品が登場している。日本人の味覚によく合うおすすめ食材だ。
問い合わせは大日本明治精糖(株)(03・3271・0988)まで。