ヘルシートーク:ヨガインストラクター・中嶌ゆりさん

2020.04.01 297号 05面

日本発の“グローバル・フィットネス・アイコン”「EXERGiRLS(エクサガールズ)のメンバー18人が集結したメディア発表会での様子。中嶌さんは後列左から5人目センター

日本発の“グローバル・フィットネス・アイコン”「EXERGiRLS(エクサガールズ)のメンバー18人が集結したメディア発表会での様子。中嶌さんは後列左から5人目センター

「スタイルアップヨガ」によって鍛えられた美しくしなやかな筋力

「スタイルアップヨガ」によって鍛えられた美しくしなやかな筋力

指先まで鋭敏に神経が行き届いたヨガのポーズで、すらりと伸びた中嶌さんの長い手足の美しさがより際立つ

指先まで鋭敏に神経が行き届いたヨガのポーズで、すらりと伸びた中嶌さんの長い手足の美しさがより際立つ

 ◆ちゃんと食べてハッピーに!健康的な美しさ、心の美しさが人を輝かせます

 18人のメンバーで構成される「EXERGiRLS(エクサガールズ)」のメンバーとして“フィットネスの楽しさをより身近に伝える”をミッションに活動している中嶌さん。3歳からバレエを始め、現在はしなやかで美しい身体をつくる「スタイルアップヨガ」を指導中。数々のオーディションを勝ち抜いてきた裏にある挫折や、そこから得た「自分を輝かせるための食事法」を伺いました。

 ●「食べる=太る」のバレエ時代 食べることにいつも罪悪感が

 食べることは、私たちの身体をつくるうえで、とても大切なことですよね。私はいま32歳ですが、若い頃はその大切さに気づけませんでした。ミス・ユニバース全国大会の最終審査で落とされるまで、食の大切さを軽視してきたという苦い経験があります。でも、いまならよく分かります。“ちゃんと食べること”がどれほど大切かを。

 私は母の元で3歳からクラシックバレエを始め、高校もバレエ専門学校へ進学しました。実家の大阪から片道2時間半もかけて毎日、京都まで通っていました。その後、スカラシップでパリへバレエ留学も果たしました。

 来る日も来る日もバレエ三昧の日々です。周囲の人もバレエダンサーばかり。学校でもいつもバレエの先生たちから、体型維持のために“いかに食べないか”を叩き込まれました。先生たちも、かつての師からそう学んだ伝統があるのです。「食べると太る」と思い込み、食べると罪悪感がつきまといました。

 食べるのを我慢し、耐えられなくなるとチョコレートをかじり、おにぎりをつまんでその場をしのぎます。心も身体もいつも満たされない日々でした。そんな食生活ですから、冷え性で免疫力も低い状態でした。年に2、3回はインフルエンザにかかっていたほどです。

 そして、23歳でバレエをやめると、一気に体重が増加。その後、新たに見つけた目標がミス・ユニバースへの挑戦でした。

 ●食べるとハッピーになる食材とは?お気に入りは「クレンズジュース」

 最近、よくミキサーでつくるのがクレンズジュースです。クレンズとは「浄化」という意味で、老廃物を外に排出し、身体を内側からきれいにするもののこと。

 今朝は、アボカドと小松菜、みかん、マヌカハニー、しょうがでつくりました。いつも必ず入れる食材は、しょうがです。しょうがを食べると身体がぽかぽかしますよね。新陳代謝の促進や発汗、むくみ解消などの効用があると言われています。

 ほぼ、毎日食べるのがアボカド。アボカドは別名「食べる美容液」とも言われていて、若返りのビタミンとしてよく知られる良質なビタミンEが含まれています。他にもたくさんの栄養素があり、食べるとハッピーな気持ちになれる食材です。

 ミス・ユニバース京都大会ではファイナリストに選ばれ、全国大会で勝ち進むために、正しい食事法など栄養指導の厳しいレッスンを受けました。その時初めて、それまで誰も教えてくれなかった「食の大切さ」を学んだのです。“正しく食べること”がどれほど大切か。身体の中からにじみ出る本物の美しさをつくるのは食であること。そのことをようやく知ったのです。

 しかし、全国大会では「やせすぎ」という理由から落選してしまいました。世界ではやせているのは女性らしさの欠如と考えられています。やせていることが、決して“美”ではないことを知りました。

 そして、エクササイズ感覚で始めたヨガにすっかり魅了され、瞑想やヨガ哲学、解剖学に沿って忠実に動きが構成されているヨガを学びインストラクターの資格を取得しました。

 ●大切なのは「何を食べるか」より「身体に何を取らないか?」

 いまは、美しくなりたいと願う女性のために、自ら考案した「スタイルアップヨガ」というプログラムを指導しています。「バレエ・ピラティス・ヨガ」を融合したもので、体幹を使ってしなやかで女性らしい身体をつくるものです。

 私の信条は、「細いだけが美しいのでない。見た目だけが美しいのではない。健康的な美しさ、心の美しさこそが人間をさらに輝かせる」ということです。いつもハッピーなマインドでいるには、何を食べるか以上に、「身体に何を取らないか?」を意識して、食や身体と向き合っています。

 食事でいつも心がけているのは、なるべく内臓に負担をかけないこと。ラーメンが食べたいといった「欲」は頭でキャッチしがちですが、身体が本当に求めているものは違っているものです。ちゃんと身体と向き合って食事をとる。そうすると自然にダイエットやアンチエイジングにつながっていきます。

 朝食は主にフレッシュジュースとサラダ。夜もたっぷりの野菜をいただきます。フレッシュな野菜には、ヨガでいう「プラーナ」があります。プラーナとは生命力そのもの。新鮮な野菜を身体に取り入れることで、人の生きる力=エネルギーが備わるのです。

 最近、気に入ってよく飲んでいるのが「アボカド種茶」。毎日のようにアボカドを食べているので、種を捨てるのがもったいないと思って見つけたレシピです。作り方は簡単で、種(1個)の茶色の皮を取ってスライスします。15分ほど放置し、赤茶になったら鍋に水1Lと種を入れて強火で沸騰。火を止めて冷まし、再沸騰させて冷まして完成! いつも持ち歩いてハッピーを持続させています。

 ●プロフィル

 なかじま・ゆり OMyoga RYT200&SUPYOGA資格。3歳からクラシックバレエを始め、京都バレエ専門学校高等課程、専門課程修了。2017年ミス・ユニバース京都大会ファイナリスト。女性らしいしなやかなボディラインをつくるオリジナルプログラム「スタイルアップヨガ」を東京を拠点に指導中。京都のお寺や、神社、教会などでもヨガのイベントを開催。instagram:@avocadoyuri

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