胃心伝真=群れず、おもねらず

総合 コラム 2018.07.13 11731号 01面

 かつて東京・芝浦の印刷所ビルに、当社の編集から整理部まで揃ってワンフロアの時代があった。意思疎通も早く便利であった。周りを見渡すと日の出、竹芝桟橋に注ぐ運河、倉庫街、立ち飲み屋などがあって港湾労働者のまちだった。夕方ともなると、近所の酒屋から酒と乾き物を調達し、気の利くものは帰社の途中、なかなか飲めない地酒を買い込んできて株を上げていた▼穏やかに始まる飲み会はほんのひととき。政治、文学、映画、業界動向など飲むほどにエスカレートし、聞きかじりのネタで先輩にかみつき、口角泡を飛

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