イカ加工業界、不漁続き苦境に 違法外国船影響も
近年、船凍イカの水揚げシェアを高める山形県酒田漁港。6月に街を挙げて盛大に開催するイカ釣り船団出航式は日本でここだけ。過酷な漁に耐え、おいしいイカを食卓に届ける
イカ不足は深刻さを増しているが、ピンチをチャンスに転換する加工企業も
16年後半から3年連続でスルメイカの不漁が続き、イカ加工業界は苦境に立たされている。日本海側では、沿岸部で捕れる生イカが不漁。沖合に出て新鮮なイカを船内で瞬間冷凍する船凍(せんとう)イカも、能登沖にある大和堆(やまとたい)の好漁場では、日本の排他的経済水域(EEZ)にもかかわらず違法外国漁船による密漁が続き漁獲量が減少。水産や珍味メーカーの今上期業績も、イカ不足による原料高が収益圧迫の一因となるなど厳しい状況だ。(山本大介)