味の素AGFら5社、循環型社会貢献向け協働 「マイボトル」利用促進

飲料 ニュース 2022.04.22 12391号 03面
実証実験に使用するコーヒーマシンの説明をする東京建物の阿部里紗子主任

実証実験に使用するコーヒーマシンの説明をする東京建物の阿部里紗子主任

マイボトルに対応するコーヒーマシン(左)と高速自動洗浄機(右)

マイボトルに対応するコーヒーマシン(左)と高速自動洗浄機(右)

実証実験用に対象社員に配布されるサーモスのボトル

実証実験用に対象社員に配布されるサーモスのボトル

 味の素AGF、東京建物、アペックス、パナソニック、サーモスの5社は、廃棄物削減による循環型社会の推進に向け、協働する。専用のコーヒーマシンと高速自動洗浄機を活用した「マイボトルの利用促進に関する共同実証実験」を18日から、東京建物本社ビル(東京建物八重洲ビル)で開始した。同ビル7階に勤務する東京建物社員約300人を対象に5月20日まで実施する。“ウェルビーイング(心地よく働け、生産性を発揮できる)”あふれる快適なオフィス環境提案の実証も兼ねている。

 今回の実証実験では、マグカップから大型タンブラーまで対応可能なアペックスのコーヒーマシンを7階オフィス内に設置し、対象社員は配布されたサーモスのボトルでコーヒーを飲用する。使用するコーヒー豆は、味の素AGFとアペックスが豆の選定から、ブレンド・焙煎(ばいせん)、レシピの開発を行った「ザ・ブレンド」となる。コーヒーを通じて、オフィスワーカーが心身とも健康かつ高いパフォーマンスを得るために、欠かせない、味の素AGFが提案する3R(休息、やすらぎ、気分一新)を提供する。

 また、マイボトルを利用する際の課題となる洗浄の手間の解消を図るため、パナソニックの自動洗浄機を7階オフィス内に、卓上食洗機を給湯室に設置している。連携する5社それぞれの強みや英知を結集し、マイボトルの利用を促進し、同ビル7階から出される紙コップ由来の可燃ごみなどの廃棄物の削減につなげていく。

 18日に5社が集結し東京建物本社ビルで開催した共同説明会で、今回の実証実験を行う場(7階)を提供する阿部里紗子東京建物ビルマネジメント第一部主任は「循環型社会の実現に向けては、一人一人の日常的な行動の意識変革が不可欠だと思われる。まずは、マイボトル推進による自社内の紙コップなどの使い捨て容器の削減を目指す。5社によるトータルコーディネートにより、社会課題解決に貢献していきたい」と説明した。

 加えて、阿部主任は「コロナ禍でリモートワークが進む中、オフィスビルの在り方も問われている現状がある。今回の実証実験では、おいしいコーヒーによる上質なリフレッシュタイムの提供やコミュニケーションが生まれやすい空間づくりを行い、社員の評価も検証する。この先、オフィスビルは、働きやすい環境による高い生産性(社員のウェルビーイング)やオフィスに来る理由がさらに強く求められると思う」との見解を示した。当ビルにおける紙コップ廃止による廃棄削減量の見通しとして、年間約3万8880杯、重量年間約298kgと見込む。(本吉卓也)

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