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全国卸流通特集2018.09.29 11771号 01面

「競争と協調」より重要局面に 物流危機へ対応必至

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2018.09.29 11771号 01面

 ●経常利益率1%は幻想か

 「経常利益率1%は、もはや幻想にすぎない」--。大手卸の経営トップがこう指摘するように、昨今の食品流通を取り巻く環境は一段と混迷の度合いを強めている。

 景気は緩やかな回復基調といわれるが、食に対する生活者の節約志向は依然根強い。そうした中で小売業態の垣根を越えた競争が激化し、徹底した価格訴求で集客を図る動きが顕在化。それが卸に対する仕入れ価格の値下げ圧力となって重くのしかかり、厳しい対応を強いられている。その一方で、進行する物流危機が卸の収益を直撃・・・
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  • 経営トップに聞く=北海道酒類販売・小田彰社長 地域密着卸の機能磨く(2018.09.29)

     北海道酒類販売は、中期3ヵ年経営計画最終年の今年、営業・物流・情報機能向上や物流・不動産事業の強化、業務改善など五つの重点施策の総仕上げに全力を挙げる。全道20ヵ所の商・物流拠点を構える強みを武器にした地域密着対応と、提携先の日酒販…

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  • 減塩に取り組む丸大堀内(丸大冷蔵展示会) エリア別動向=東北地区 SM再編で揺れる商・物流(2018.09.29)

     徐々に進む地方食品スーパー(SM)の業務提携、統合の動きは、人口減少のスピードが速い東北でより顕著になってきた。厳しい環境下、さまざま模索が見られる。昨年4月、青森県八戸市のよこまちとコープ東北が業務提携し、物流共同がスタートしてい…

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     ボーキ佐藤の前12月期決算は売上高1094億6860万円(前年比1.8%増)、経常利益6億2285万円(同233.1%増)で利益改善が進んだ。今期に入って上期は売上げ同1.2%増、営業利益は同50%増と高い伸び。エリア別に見ると、帳…

  • 国分関信越は8月末に、地場商品やグループ化した新潟酒販など31企画を盛り込んだ展示会を新潟市で開催し、地域密着をアピール エリア別動向=新潟地区 全国・県外卸が大勢占める(2018.09.29)

     新潟県は独自の文化があり、県内で販売や消費が完結することが多いクローズドエリアと言える。県外DgSやDS進出による今までにない激しい価格競争が起き、原信やウオロク、マルイなど地元小売業は店舗改装や惣菜・オリジナル商品強化、情報発信な…

  • ヤオコーの新旗艦店、東松山新宿店ではカフェ機能を強化して即食商品も充実した エリア別動向=関東地区 積極的で成長力高いDgS(2018.09.29)

     関東エリアの小売動向は、業態間競争が厳しさを増している。ドラッグストア(DgS)は出店やM&A(企業の合併・買収)も積極的で高い成長力を見せる。コンビニエンスストア(CVS)はブランド転換にめどをつけたファミリーマート、ローソンが最…

  • 経営トップに聞く=ユアサ・フナショク 諸澤隆芳社長 地域密着、売る力強化(2018.09.29)

     千葉県を地盤に、地元小売業と強固な関係を築くユアサ・フナショクは、フルライン機能をベースに多角的な事業展開を行う卸として独自の存在感を発揮する。18年3月期連結決算は売上高1078億7900万円(前年比2.6%増)、経常利益22億0…

  • 漁獲減や世界規模の魚食拡大で水産物は高騰が続く(17年11月のマルイチ産商・年末正月見本市) エリア別動向=甲信地区 激流乗り越え新たな時代へ(2018.09.29)

     ●再編や新事業開拓が加速

     川上の仕入れ原価上昇、川下の厳しい帳合変更など、甲信エリアの地域卸は激流に足元を脅かされている。昨年4月には長野県の食品卸トップ、マルイチ産商が同2位の丸水長野県水を子会社化するなど、生き残り…

  • 経営トップに聞く=マルイチ産商・平野敏樹社長 高コスト改善やり抜く(2018.09.29)

     水産事業を軸に食品、畜産、フードサービスをフルラインで展開するマルイチ産商。「メーカー型卸」を掲げ、原料調達から商品開発、加工、供給で独自のバリュー・チェーンを構築する戦略は、川中に沈まない中間流通業の未来像として、注目を集めている…

  • 経営トップに聞く=カナカン・吉田茂社長 不採算取引見直し着手(2018.09.29)

     中期3ヵ年計画の2年目が4月から始動しているカナカン。新中期3ヵ年計画の基本コンセプトは「ベストリージョナルパートナー」で、前中期計画から掲げている“地域密着広域対応フルライン卸”を掲げ、吉田茂社長は「引き続き持続的成長を目指す」と…

  • 静岡メイカンの展示商談会に設置された「静岡の一品コーナー」 エリア別動向=静岡地区 地元SM、卸の存在感大(2018.09.29)

     ●特産品に需要創出期待

     全国的に企業の統廃合の波が押し寄せる中、静岡では依然、地元資本や地元にルーツを持つSMと卸が強い存在感を放っている。

     全国規模の大手が苦戦を強いられる理由はその地域性にある。静岡県…

  • トーカンが約10年ぶりに復活させた地元メーカー主体の「発掘展示商談会」 エリア別動向=中部地区 トーカン、国分中部と統合へ(2018.09.29)

     7月9日、中部食品界が少なからず揺れた。トーカンが国分グループの国分中部との経営統合に向けた協議を開始すると発表したことだ。中部地区各位の反応は、「予想はしていたが、いざ正式に発表されると、さみしい気もするが、時代の流れの一つ。今後…

  • 18年旭食品展示会フードランド エリア別動向=四国地区 全国卸のシェア徐々に増加(2018.09.29)

     四国の高知で生まれ、地域密着で四国全域にエリアを拡大した旭食品。他の地域では類を見ない地域密着で圧倒的なシェアを誇っている。その牙城は変わらないが、小売流通の変化の中で徐々にだがそのシェアも変わりつつある。四国地区は全国でも人口減、…

  • 加藤産業の展示会 エリア別動向=近畿地区 利益確保で経営基盤再構築(2018.09.29)

     関西食品流通業界では、オーバーストア状態に起因する業態を越えた激しい価格競争や物流を中心にしたコスト対策をはじめ、働き方改革への対応など、厳しい環境が続いている。圏外資本やカテゴリー違い、新しい流通チャネルなどの出店攻勢が加熱してお…

  • 地域密着型で独自の商品開発を推進(広川展示会) エリア別動向=中国地区 次世代向け基盤・機能強化(2018.09.29)

     中国地方では、商社主導による全国卸の再編が一段落し、各社は時代に対応した組織変革や機能強化、新事業領域拡大といった次世代へ向けた段階へとステップアップを始めている。激変する市場環境への対応や物販からサービス重視の企業への変革を目指し…

  • 経営トップに聞く=さんれいフーズ・田村勝専務 「内部構造改革」に注力(2018.09.29)

     山陰地区を中心に山口県西部から兵庫県北部、京都府北部に至る日本海沿岸エリアで営業展開し、山陰を代表する業務用卸として確固たる地位を築いているさんれいフーズ。次世代へ向けた内部構造改革に取り組むとともに、さらなる飛躍を目指した拠点整備…

  • 経営トップに聞く=ヤマエ久野・大森礼仁社長COO 九州外売上げ40%狙う(2018.09.29)

     ヤマエ久野は、2019年度を最終年度とする新中期経営計画「GRADE70」で売上高5000億円、経常利益率1.5%、75億円を目指している。さらに、この時点で九州外売上げを全体の40%に持っていくことを掲げている。17年度はこの割合…

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