シマヤ、だしの王様「タモギ茸」使用のレトルト雑炊 市販用加食で初

原田道太シマヤ社長(右)と石田真己スリービー社長

原田道太シマヤ社長(右)と石田真己スリービー社長

たもぎたけ雑炊 鶏と野菜だし仕立て(左)と、たもぎたけ雑炊 かつおだし仕立て

たもぎたけ雑炊 鶏と野菜だし仕立て(左)と、たもぎたけ雑炊 かつおだし仕立て

【関西】シマヤが「だしの王様」といわれるほどうまみ成分をバランスよく含む「タモギ茸」の抽出エキスを使用したレトルト雑炊を商品化。9月1日から「たもぎたけ雑炊 かつおだし仕立て」「同 鶏と野菜だし仕立て」の2品を発売する。タモギ茸を使用した加工食品は市販用では初めて。

タモギ茸は北海道や東北で自生するヒラタケ科のキノコで、国内生産量の7割以上を占める北海道南幌町の特産品キノコ。華やかな黄色の色合いと香り高さ、歯応えの良さのほか、グアニル酸、グルタミン酸、イノシン酸などのうまみ成分をバランスよく含むことが大きな特徴。また、キノコ類の中でも、健康維持に役立つといわれる「(1→3)-β-D-グルカン」や「エルゴチオネイン」を豊富に含んでいる。

「たもぎたけ雑炊」は北海道産タモギ茸の濃縮エキスを配合し、化学調味料無添加で仕上げた。国内産米100%使用の優しい味わいのレトルト雑炊。「かつおだし仕立て」(250g、標準小売税別280円)は、鰹節と昆布の風味にタモギ茸のうまみが感じられる、ふんわり溶き卵入り。「鶏と野菜だし仕立て」(同)はチキンと野菜類の穏やかなだしの風味に、タモギ茸のうまみが加わった、刻み玉ネギ入り。

開発経緯は、タモギ茸全国生産量ナンバーワンのスリービー(北海道南幌町)の石田真己社長と出会い、タモギ茸のうまみバランスや優れた健康性を知り、「この食材を取り入れた商品を作りたい」(原田道太社長)と考えたことがきっかけ。今回発売した2品は“10年後20年後の未来のために、今の食生活の中でお役に立てることを考える”をテーマとした「未来ささえる食生活」という新シリーズで展開する。

20年3月末までの半期売上げで、2品計1億円を目指す。今後はタモギ茸を使用した第2弾、第3弾の商品開発も視野に入れており、「新たなだしの素材として拡大してくれれば」(原田社長)と期待を込める。(徳永清誠)

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