飲食店のカラオケ騒音、苦情も減少傾向 ピーク時の半数、ブーム下火に

1992.04.06 1号 10面

商店・飲食店を発生源とするカラオケ騒音の苦情件数が年々減少している。飲食店におけるカラオケブームも年々低下、「カラオケ装置がないと商売にならない」といわれた時代に大きな変化が出はじめている。加えて騒音公害に対する関心の高まりで、飲食店側の“気配り”も進んでいる証拠といえそうだ。

公害等調整委員会がまとめた平成2年度「公害苦情件数調査結果」(3月25日公表)によると全国の地方公共団体の公害相談窓口が受付けた公害苦情は全国で七万四二九四件で前年比三%、二一三五件ほどふえているが、ピークの昭和47年の八万七七六四件に比べ一万件以上も減少している。苦情の多いのは騒音の約一万八二〇〇件をトップに悪臭一万一四〇〇件、以下大気汚染、水質汚濁、振動、廃棄物、空地管理、動物関係などで昨今空地、廃棄物などが上昇中という。

騒音のうち飲食店などのカラオケ騒音については一九八七件で前年比一二・七%の減少(二九〇件)となっており、昭和58年度の調査時四四三〇件比大幅減、58年を一〇〇とすると平成二年は四四・九%と半数を下回っている。カラオケ苦情件数が多いのは東京、大阪、神奈川、愛知、埼玉、兵庫の順で大阪と東京が入れ替わった以外は前年度の順と同じで、いぜんこの六都府県でカラオケ騒音苦情の約六割を占めている。

カラオケだけの満足ではお客は呼びこめない時代のはじまりか・・。

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