ヤグチ・マルヤ会春季見本市に見る新製品トレンド、人気№1味噌かつのタレ

1992.05.18 4号 14面

外食産業専門商社の大手、㈱ヤグチ(東京都港区、03・3542・7531)は、豊かな実りあるマルヤ会“92マルヤ会春季見本市”を4月26日、東京・池袋のサンシャインシティ、展示ホールで開催したが、同会場、中でも新商材コーナーからみた食品メーカー各社の最近の業務用加工食品の新製品、そのトレンドを探ってみた。

ここ数年、外食、業務用食品については、何といっても末端飲食店、ユーザー側での人手不足などを反映、お店ですぐ使える、いわば省力化商品の開発が主流となってきたが、最近はさらに味についても、本物、シェフがいなくてもプロの味がすぐ出せる、作れるといったよりグレードの高い商品が人気、また惣菜、持ち帰り弁当など中食マーケットの拡大もあり、惣菜、米飯関連商品の開発、商品化も活発となっている。

一方、廃棄物処理、公害問題もからんで容器についても、缶からレトルト、ペット容器などへの切り換えが急ピッチで進んでいる。

味の素㈱の「本造り一番だし」(かつお、宗田かつお、さば)、旭フーズ㈱の高級バンケットのオードブルに適した「スリーボンドローストビーフ」などはいずれも、プロの味がすぐ出せる、作れるといったグレードの高い商品の代表格。

また、ケンコーマヨネーズ㈱の「大根サラダ」「タケノコサラダ」は、大ヒットした「ごぼうサラダ」に続くサラダシリーズ商品で、大根サラダは大根に一口大の甘夏みかんを加え、コールスロードレッシングベースの調味液で仕上げた。「タケノコサラダ」は千切りした筍をごま風味のドレッシングで和えたサラダとして同じく㈱中埜酢店の「うの花」「切干大根煮」「ひじき煮」(いずれもチルド)なども、女性を中心に、ヘルシー、さっぱりした味で人気が出そう。

さらに、キユーピー㈱の水洗いの必要がない、水を入れてスグ出来上がる「早炊き加工米」理研ビタミン㈱の「五目ごはん」「たけのこごはん」なども、根強い人気の米飯を手軽に、おいしくといった面で、今後も種類を増やして対応していく方針。

なお、当日の見本市での入場者を対象とした、新商材人気NO・1に選ばれた長野トマト㈱の「味噌かつのタレ」は、関東地方では、あまり馴染みがないが、三年熟成の八丁味噌を一〇〇%使用し生姜をブレンドした本物志向のたれで豆腐とミンチの一口カツ、豆腐ステーキ、ミックス野菜いため、それに田楽、味噌おでん、和風ハンバーグ、フライソースなど新メニュー、汎用性の非常に広い調味料として、外食産業市場でも期待のもてる大型調味料。

ちなみに、今回の見本市で選ばれた新商材人気ベストテンは別表の通り。

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