メニュートレンド:見た目にびっくり!ごまカレー

2021.02.01 504号 02面
まっ!白カレー 1,000円(税抜き)

まっ!白カレー 1,000円(税抜き)

明るく清潔感ある店内。食事のついでに調味料などの購入も可能

明るく清潔感ある店内。食事のついでに調味料などの購入も可能

「9種のお惣菜弁当」店頭受け渡し 1,200円※地域応援価格。2020年12月4日現在

「9種のお惣菜弁当」店頭受け渡し 1,200円※地域応援価格。2020年12月4日現在

 京都の中心部にある「gomacro Salon」は、ごま油メーカーの山田製油が運営するダイニング&カフェ。すべてのメニューにごまを使用しているが、中でも見た目のインパクトと独特の風味で人気なのが「まっ!白カレー」だ。一般的なカレーの概念を覆すマッチングの妙や、“健康”がキーワードの店舗運営について取材した。

 ●植物性食材のみで考案 健康的な食生活の発信地に

 2015年オープンの同店は、山田製油が地域のコミュニティーづくりを主眼に、子育て世帯が気軽に集える場を目指して開設。2階には料理教室や勉強会などができるスペースがあり、1階は、自社のごま製品を使った食事が楽しめる空間となっている。

 「当社には、創業者が玄米正食から健康を改善し、ごま油の製造に至ったという物語があります。この店では、会社の原点である食べ物への思いを表現したいと、マクロビオティックを基本にした野菜主体の食事を提案しています」と、同社gomacro事業部マネージャー・千裕子さん。

 メニュー開発では、植物性食材のみを使用し、化学調味料などの添加物は使用せず、すべてのメニューにごまを使用することをコンセプトに考案。だしにも鰹節などは使用せず、椎茸と昆布でだしをとる。

 メニューの一番人気は、惣菜8種類を盛り付けた「マクロビ野菜プレート」(1500円)だが、驚きの姿と味でファンを獲得しているのが「まっ!白カレー」だ。「ほかにはないものを」と料理家のアドバイスも受け、カレーでは難しい動物性食材不使用での味の構築に挑戦した一品である。

 ルウは、エキストラバージンごま油とアーモンドでベースを作り、白練りごまもプラスしてコクのあるカレー風味に。辛さは弱めだが、テーブルに配置された「ごまらぁ油」を垂らせば好みの辛さに調節可能だ。ご飯は“玄米白ごまごはん”で、一番搾り後の脱脂ごまを加えて炊飯した。栄養価と香ばしさが加味され、カレーにもマッチする。

 同店では、5種類のテイクアウト商品も用意しており、安定して売れるのが「9種のお惣菜弁当」。家庭で作ることが難しい多種類の惣菜が楽しめるのが魅力で、野菜不足を自認する人からのニーズの高さがうかがえるという。

 「動物性食材不使用でも表現できるおいしさや、ごまを活用したさまざまな食べ方を発信していくことがこの店の使命。メニュー開発を常に心掛け、地域の方の健康に貢献していきたい」と、千さんは店づくりへの意欲を語る。

 ●店舗情報

 「gomacro Salon」 経営=山田製油/店舗所在地=京都市中京区神明町67-3/開業=2015年1月/坪数・席数=約20坪・17席/営業時間=11時30分~19時。月曜休/平均客単価=1500円/1日平均集客数=30人

 ●愛用資材・食材

 「にがり入りこいくち醤油」 かめびし(香川県東かがわ市)

 ごま製品とも好相性

 同店で惣菜などの味付けに使用するのが、伝統製法の・むしろ麹製法・で醸造するかめびしの醤油類。同品は、国産大豆を2年間熟成させて仕込む製品で、しっかりしたのびのよい風味が特徴。山田製油では自社製品のタレ調味料にも同品を使用しており、ごま製品との相性がよく安心感ある商品として活用している。

 規格=200ml

 【写真説明】

 写真1:「まっ!白カレー 1000円(税抜き)」 トッピングは、エキストラバージンごま油で素揚げ、またはスチームした野菜。惣菜もセットしたサラダ付きで、食べ応えも十分。テーブルに用意された多彩なごま製品で味変も楽しめる

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