外食レストラン新聞
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帰ってきた飲食店のための血液型講座

飲食店の数学講座(3)

ドクター・マヒマテック

悪い数字を変えるにはコツがある<2>

飲食店の数学講座(3)悪い数字を変えるにはコツがある<2>

2015/06/01日付 435号13面

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●小さい数字とらわれず、デッカイ数字に着目、改善行動はズバッと!

売れるビジネス書は、「会計」や「財務」の本が多い。しかしそれらの“数字”に関する本を購入しても、ほとんどは途中で投げ出しているのではなかろうか?原因は、細かい経費科目(勘定科目)などが出てきて、仕事の合間に読んでいると、結局何が何だか分からなくなるからだ。

書いている人にも問題がある。ほとんどが会計士、税理士、診断士。それらの人々にとっては、細かい勘定科目は得意分野。特に、数字に弱い飲食店経営者を相手に、細かい数字をあげつらい、得意満面にアドバイスし満足している。

私から言わせると、細かい数字なんか後回しで十分。本気で経営改善しようと決意するなら、まずデッカイ数字に着目し、その数字の問題点を洗い出し、思い切った改善行動を実施しなければ改善なんて無理。

まず、デッカく大雑把に全体を把握すること。飲食業の場合は、意外に簡単。飲食業の標準値は、食材費30%、人件費30%、営業利益10%、家賃8%、諸経費8%、減価償却費8%、水道光熱費6%。

この中で全体の60%を占めているのが、食材費(Food)と人件費(Labor)。これがFLコスト。業種・業態によって多少変わるが、基本はこれ。

食材費の割合が40%を超えているなら、人件費は思い切って20%にしなければならない。例えば焼肉店。肉の仕入れは高い。利益を薄くして、おいしいお肉を安く食べてもらおうと考えるなら、セルフ・サービスにするくらいダイナミックな改善が必要だ。中途半端なことを続けているから、数字が改善できない。

食材費の高い原因は、さまざま。ある弁当・惣菜店。食材費が50%を超えていた。相談を受けて診断。この店では、閉店時の残り物をパートさんが持ち帰って良いという約束事があった。閉店時、冷蔵庫にごっそりと、唐揚げや肉じゃがが各人名で保存。一方、売り場はほとんど品切れ。売上げは下がるし、原価率はうなぎ上り。オーナーが早番専門で、目が届かなかった結果だ。

人件費が高い原因もいろいろ。ある居酒屋チェーン店での話。ベテラン大学生のアルバイトB君。彼の時給は1150円。本部の指示で、人件費削減のため、1000円以上のバイトは一律解雇。

彼は言う。「僕は、高校からバイトしています。下手な社員よりも仕事はできます。新人バイト2人分の仕事以上使えると思いますが、本部はそんなことも分からないのかな~」

新人2人の時給890円×5時間実労=8900円

B君の時給1150円×5時間実労=5750円

B君の言う通り。こんなことをしているから、いつまでたっても数字は改善されない。数字に強い奴だけが、勝利の鍵を握る。

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