外食レストラン新聞
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帰ってきた飲食店のための血液型講座

飲食店の数学講座(2)

ドクター・マヒマテック

悪い数字を変えるにはコツがある<1>

飲食店の数学講座(2)悪い数字を変えるにはコツがある<1>

2015/05/04日付 434号13面

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水道の元栓をギュッと締めるより、無駄な電源スイッチを切れ!

ユーティリティー・コスト(水道光熱費)は、いつも真っ先に“経費削減”の対象になっている。しかし、“経費削減”のために、水道の元栓を締めるようなことをしても、全く無駄である。

それは何故か? 飲食業の場合、水道光熱費は対売上比でも、せいぜい4~6%を占めるにすぎない。最大でも8%が許容範囲。

そのなかで水道代は1%、有名ラーメン店でも水道代3%はあり得ない。


■電気代金

電気は何によって作られているか? 石炭・重油・天然ガスを燃やして得られる火力発電、ダムなど水力発電、原子力発電、自然エネルギー発電は数%にすぎない。省エネルギー化が進んだとはいえ、99%の発電のもとが、高コスト要因(石炭や重油は海外からの輸入、貯水ダムは膨大な工事費、原子力は高価なプルトニューム処理費)で構成されている。

以上の理由で、電気代が断トツに高い。そのピークが夏である。冷房のためのエアコン代、これを節約する術はほとんどない。数年前、はやりだからと「オール電化厨房」にした店主がいた。何度か説得したが、数字が読めない店主の経営感覚に閉口。


■ガス代金

都市ガスとLPガスとでは、料金にかなりの開きがある。高いのはLPガス。LPガスの流通ルートを見ると、大元には商社が介在し、次に卸売業者、そして末端の零細LPガス業者。硬直した業界では、末端コストは当然高くなる。

安売りの価格破壊業者が、半額近い料金で業界を荒らしまわっているが、地方ではLPガスは今でも高値安定。しかし、電気代には遠く及ばない。


■水道代金

わが国の地勢は、南北に細長く、中央部を高い山岳が走る。

故に、偏西風が山岳にあたり、大量の雨と雪を降らせる。それが、カルデラ山地に浸透し、きれいな湧き水となって国土を流れている。自然水が豊富な国、それが日本だ。それゆえ、水道料金は他のエネルギーコストに比べて格段に安い。だから、洗面所の水道の元栓を“経費削減”を錦の御旗にして締めることは、ほとんど効果のないことなのだ。

むしろ、チョロチョロしか出ない洗面所の水道で、イライラしながら手を洗うお客さまの不快感を増幅し、「もう二度と、この店には来ないぞ!」と決意させる、浅慮で愚かな行為だと、早く気付かなければならない。

水道光熱費をいじくりまわすより、無駄な人件費や、無能な高給取り幹部、食材ロスや、安いからと仕入れた売れ残りのデット・ストック(死に在庫)などを、思い切ってリストラ処分するほうが、よっぽど経費削減には効率的なのである。

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