外食レストラン新聞
Twitter
Facebook

帰ってきた飲食店のための血液型講座

飲食店の数学講座(5)

ドクター・マヒマテック

悪い数字を変えるにはコツがある<4>

飲食店の数学講座(5)悪い数字を変えるにはコツがある<4>

2015/08/03日付 437号10面

このエントリーをはてなブックマークに追加
印刷用 印刷用

●食材原価率が高いのは、納品を“サイン受け”する悪い習慣にあり

食品スーパーの野菜売り場をのぞいてビックリした。キャベツが1個500円している(今年6月中旬)。野菜産地、特に長野県や群馬県の高原キャベツが、長雨の影響をうけて出来が悪いのだろう。

今日はスタッフ研修会。顧問先の居酒屋に来てみると、ちょうどランチタイムで忙しそうだ。落ち着くまで、事務室で待たせてもらった。すると、「納品です~」と八百屋さんの声。忙しい時間なので、調理師が「ご苦労さーん!」と納品伝票にサインしている。

エッ! と驚いた。宅急便の荷物を受け取るように、サインで終わりだ。検品やチェックはしていない。今日のキャベツの値段などチェックせずに、忙しいから仕方がない、本当にそれでいいのか。

納品伝票を見ると、案の定、キャベツが8玉入り1ケース4000円もしている。まるで12月の卸値だ。毎年、12月20日過ぎの青果物の卸値は、通常の3~4倍に達する。例えば、大根8本入り1ケース5000~6000円。今の時期なら同じ物で1400円くらいだ。

青果市場の値動きは、新聞やインターネットに毎日公開されている。今は、キャベツが急騰しているが、九州卸市場では1ケース8玉入り1400円となっており、今の高値は、梅雨時関東だけの一時的な高値と思われる。

しかしこれでは、アジフライ定食や豚カツ定食に付けている、80gのキャベツのコールスローサラダの原価は、通常の3倍になっている。

お通しに付けている、野菜ステックの野菜も値が高い。こうした仕入れ値段の変動を見逃し、忙しい、忙しい、と毎日を過ごし、月末の帳簿を見て食材原価率が予算を3%オーバーしているのを知り、原因を考えても後の祭りだ。

キャベツが高いなら、コールスローサラダを半分(40g)にして、マカロニサラダを40g合い盛りしてはどうだろうか? お通しの野菜スティックは、野菜の値段が落ち着くまで、別のものに変えてはどうだろうか?

そういう知恵を働かせ、朝礼などで伝達し、対策を徹底しないと、食材原価率は簡単には下がらない。そして納品時の「計量」と「納品食材のチェック」を徹底することである。

〈納品時の注意事項〉
 (1)納品は、発注リストと比較し検品する。

(2)必ず量る、数を数える、仕入れ値段をチェック、異常値は報告し対策を練る。

(3)納品業者さんへ、繁忙時の納品は避けてもらうようにお願いする。

筆者の経験から、納品時に検品していない店は半分以上だと思われる。ほとんどが、宅急便の品物を受け取るように、サインだけなのだ。

その結果、食材原価率はどんどん上がり、利益があっという間に吹っ飛んでゆくトンデモナイことが起きている。

こうした悪い習慣を、日ごろの教育と良い習慣づけで変えていかないと、原価率の安定など望むべきもないことである。

日本食糧新聞電子版のお申込み日本食糧新聞購読のお申込み

2014年以前の記事検索

売れるメニューのヒント
ヘルシーさと食べ応えを両立「サラダうどん(ツナマヨサラダ入り)」
ライフ
ヘルシーさと食べ応えを両立「サラダうどん(ツナマヨサラダ入り)」
外食経営に役立つブックレビュー
コンサルタントの秘密 技術アドバイスの人間学
コンサルタントの秘密 技術アドバイスの人間学
G.M.ワインバーグ著、木村泉訳
コンサルタントが直面するさまざまな困難をユーモラスに解説
連載

[連載一覧へ]

ふれあいクッキング

POSデータ販売