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飲食店の数学講座

飲食店の数学講座(8)

ドクター・マヒマテック

悪い数字を変えるにはコツがある<7>

飲食店の数学講座(8)悪い数字を変えるにはコツがある<7>

2015/12/07日付 441号12面

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●売れない平日夜の売上げに悩むより、客が行列し帰ってしまう土・日に全力かけろ!

どのお店に伺っても相談される内容は皆似ている。「金曜の夜と土・日は、店の外まで行列ができるのですが、平日の夜が駄目なのです。平日夜の販売促進策、平日売上げの上がる秘策を教えてください」と。

だが答えは「平日の夜、お客が来ないなら早めに店を閉めろ!」である。

よく考えてほしい。お客さまは、どのような生活を送っているのか。平日は、あなたと同じように、皆仕事や勉強、用事で忙しい。給料前はお金が無い。だから、平日からおいしいものを食べて、ビールなど飲んで騒いではいられないのだ。

一方、休み前や、休日中、給料やボーナスが出たとき、娘が孫を連れてやって来た時、何かうれしいことがあった時、貯めていたお金をド~ンと使い、何かおいしいものを食べにあなたのお店につめかけるのだ。

そう考えると、平日の夜早い時間に、料理を半額にしたり、ビールなどドリンクを100円にして、「赤字覚悟のサービス」を実施して集客したり、呼び込んだりすることが、ひどく無意味な行動に思えてくる。

結論は、「売れるときに、もっと売れ」である。「行列で疲れて帰る客を絶対に帰らせるな」である。金曜日の夜、土・日昼夜、お客がつめかけているときに、行列を見てほほ笑んでいる場合ではない。

何故、一番売れるときに、店にもっと人がいないのか。アルバイトがいないだけではない。社長も幹部も、本部さえ休んでいるではないか。何故、店に手伝いに行かないのか。経理部だから店の仕事が分からない……そんな教育をしているから駄目になるのだ。

知り合いの居酒屋店長がいる。彼は元大手チェーンWの店長だった。八王子の駅から離れた店。金曜日、すさまじくお客が来ていた。店は若い社員とバイトに任せ、行列の最後尾に立ち、待っているお客さんに紙コップを配り、待たせることを謝りながら、ビールをふるまっていた。店は古いビルの2階。行列は階段の下まで続いている。帰る客は、ほとんどいなかった。

彼に聞いてみた。「君はすごいね。これ会社の指示でやっているの?」。すると彼は「いいえ、地区マネジャーからは禁止されています。でも、平日客が少ないので、金・土・日に売上げつくらないといけないので、ビール代は僕が負担して、お客さまを帰さない努力をしています!」。

立地は悪いが、この店は三多摩地区ではベスト3だという。しかし、こうした店長の努力も、本部の無理解でダメになり、この店長は3年前に退職。

店長のやっていたことは理にかなっている。お客がドンドンやってくるときに、店は大いに売上げを上げ、利益を稼ぐべきなのだ。設備がそうなっていない、調理場に人がいない、客席数が足りない、駐車場が少ない、そんなことは自分たちの勝手な都合にしか過ぎない。

売れないときに、無理に売上げを作っても赤字になるだけ。ならば、売れるときにもっと売る!を実践する店だけが、最後に勝利をつかむに違いない。

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