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飲食店の数学講座

飲食店の数学講座(9)

ドクター・マヒマテック

悪い数字を変えるにはコツがある<8>

飲食店の数学講座(9)悪い数字を変えるにはコツがある<8>

2016/01/04日付 442号18面

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●おいしいTAKE-OUT商品の開発で、店内飲食の限界を突破できる!

いつも思う事だが、“数値”は慣れてしまえば難しいことではない。店長会議などで「対前年比を割っている--」と本部長などに指摘され、落ち込んでいる店長を見て、“悪い数値の原因を考えなさい!”とアドバイスする。結果の数値ばかり見ていると、問題の本質を逃してしまう。何度も言うが、数字は難しくない。やり方さえ覚えれば意外に簡単である。

例えば、昨年同日の売上高を見てみよう。ある洋食レストランの、昨年同日の売上高が10万円、今年本日の売上高が8万円と仮定しよう。

※対前年比 8万÷10万×100%=80%

前年比80%の実績で、前年よりも20%も売上高が下がっている。しかし、前年の今日は土曜日であり、今年は月曜日だから、お客さまに飽きられた--とか、そういうことではない。問題は、今年の先週土曜日の売上高である。前年と比較するとどうなのか?

今年先週の土曜日は、11万円売上げている。前年と比較すると、1万円ほど多く売っている。前年の土曜日の客数を見てみると、90人で、客単価が約1,110円だった。先週土曜日の客数は、同じく90人で、客単価は約1,220円である。客単価が100円上がっている。

客数は前年と同数なのに、客単価が違う。これはどうしてなのか?

前年と経営環境を比較してみよう。半年前、隣駅前に、フランスで修業したシェフが「リストランテQ」をオープンさせた。その影響で、わが店も一時売上高が下がったが、さまざまな努力の結果、売上高をもとに戻すことができた。

本当に立ち直ったのか? 本当に立ち直った証拠が、数値に表れている。客数が昨年と同等の数字に戻っているのがなによりの証拠だ。では客単価は、なぜ上がっているのか?

それは、「リストランテQ」に対抗するため、当店のレジ周辺に、持ち帰り用の自家製ケーキとデリカテッセン(洋風惣菜)のコーナーを作り、販売し始めたからである。

土曜日なら1日30パックは売れる。その平均単価が330円で、3人に1人のお客さまが購入し、その結果、月間25万円近い売上げ増になっている。

今年のクリスマスは、テリーヌやタンドリーチキンなどにも挑戦し、クリスマスケーキも焼くつもりだ。

単純に、昨年と対比した数字だけでは、本当のことは分からない。今後競合はどんどん厳しくなってくる。その対策として、お客さまに支持されるおいしいTAKE-OUT商品の開発・販売で、店内飲食の限界を突破できる。

読者諸兄も、ぜひ挑戦していただきたいものである。

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