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飲食店の数学講座

飲食店の数学講座(16)

ドクター・マヒマテック

人材不足&人件費高騰を創意と工夫で乗り越える<4>

飲食店の数学講座(16)人材不足&人件費高騰を創意と工夫で乗り越える<4>

2016/08/01日付 449号12面

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●人手不足対策は、“辞めさせない”こと、人一人雇う大変さを、数字で自覚せよ!

人手不足に対応するには、“辞めさせない”ことだ。社員やパート・アルバイトが辞めなければ、補充する必要はない。会社がよほど成長し、新たに出店するのなら新規採用が必要となる。

だが、そうではない店が常時人手不足の状態なら、少子化や軟弱若者の問題ではなく、内部に問題がある。

特に上司である店長や料理長に、「部下育成能力」が無いことが大きい。そして彼らは、人一人雇うのに、いくらお金がかかっているのか「年間人件費」を知らないことが多い。

ざっくり言って、若い調理師20歳を一人採用し、一年間に支払う人件費は380万円以上である。表を見ていただきたい。

この金額を年間にすると、26万3200円×12ヵ月=315万8400円。ボーナス、夏・冬それぞれ1ヵ月、合計2ヵ月分を足し、採用費約10万円を加えると、378万4800円。包丁研ぎ一つ、満足にできない20歳の若者に、年間約380万円のお金が必要なのだ。

交通費(定期代)が月2万円なら、合計年間約400万円となる。

人手不足の中、大した人材は採用できない。店長や料理長は、「こんなやつ採用して--」と思う。しかし、この程度の人材に採用費を含め、年間380万円以上かかるのが現実だ。それも、少ない求人の中から、やっと採用したのだ。

ところが上司はその数字(380万円の年間人件費)のリアリティーを無視し、昔自分がされたように“鉄は熱いうちに打て”と厳しく教育。

料理長の機嫌が悪く、20歳の調理師を怒鳴り散らし、翌日「辞めます--」と辞表を持って来たら、この料理長から100万円くらい罰金を取ったらいかがであろうか。

というのも、無駄になった380万円を取り戻すには、対売上直接人件費10%と福利厚生費5%を足し、15%で380万円を割ってみれば分かる。

何と、年間2500万円の売上げ増が必要なのだ。

これを知れば、店長や料理長の意識が変わるかもしれない。変わらなければ、変わるまで、経営者がしつこく言い続けることが肝要なのだ。

表
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