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飲食店の数学講座

飲食店の数学講座(19)

ドクター・マヒマテック

数字で問題点を把握 マネジメントで数値を動かせ<2>

飲食店の数学講座(19)数字で問題点を把握 マネジメントで数値を動かせ<2>

2016/12/05日付 454号●面

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●損益分岐点売上高から、目標売上高を計算する

前回は、自店の損益分岐点売上高を計算した。ある地方の居酒屋チェーンの店長研修会で同じような計算を教えていたら、ある店長からこう質問された。

「先生、損益分岐点はなんとか理解できましたが、これをどう現場で応用すればよいのでしょうか?」

う~ん、なるほど良い質問だ。まず自店の損益分岐点売上高を知ることで、この売上げを絶対に割ってはならない…と強く意識することが重要だ。なぜなら、損益分岐点を割るということは、店が赤字になるということだ。せっかくの努力が水泡になって消える、赤字で倒産しては元も子もない。

では、損益分岐点を基本に、どれほどの売上高を目指せばよいのか? それを計算で出してみよう。これを、「目標営業利益額を基準にした、目標売上高の算出」と呼ぶ。

どういうことかと言えば、前回の記事を思い出してみよう。

当店の売上高は月商1000万円。

食材費から減価償却までの総費用を合計すると880万円。そこで、月1000万円の売上から、総費用を引いてみる。

1000万円ー880万円=120万円

この120万円が営業利益だ。

これを月間売上げで割ると12%。営業利益には、借入金の返済や賞与、株主配当、役員賞与などが含まれている。

店長は会社の利益を生み出す重要な役割を担っている。つまり、この営業利益を最大化させることが店長の務めだ。ところで、先ほどの営業利益には社員への「賞与(ボーナス)」が含まれていることに注目していただきたい。

誰だって、ボーナスは多い方がよい。特に決算後に支給される決算ボーナスをもらったことがある人は、思わぬ臨時収入に歓喜したことだろう。決算ボーナスなど、初めて聞く人もいるかもしれぬが、成長している会社や儲かっている会社では、年3回ボーナスが普通に支給されている。この決算ボーナスや臨時のボーナス、パートアルバイトさんにも支給するほどの潤沢な営業利益を確保できたなら素晴らしいことだ。そうした、高い目標を抱いて仕事をしようではないか!

当店の営業利益は12%(月120万円)だが、理想的な営業利益率を20%とすると、計算式は上の「※目標売上高計算式」のようになる。

※目標売上高計算式
(固定費420万+目標営業利益額200万)÷{1-(0.30+0.16)}≒1148万円

なにも難しくない。前回の式に、目標営業利益額を加算するだけなのだ。つまり、月間目標売上高は1148万円、約1150万円となる。しかし、もうすでに月1000万円を売上げているから、あと150万円を上乗せするだけだ。店長がどれほど重要な役割を持っているか、この計算で深く理解できたに違いない。

数字に強くなろう!数字に強い君に、素晴らしい未来が待っているはずだ。

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