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アポなし!新業態チェック

アポなし!新業態チェック(114)

「テクス メクス ファクトリー」渋谷神南店

ワタミがメキシコ料理の新業態

アポなし!新業態チェック(114)「テクス メクス ファクトリー」渋谷神南店

2016/12/05日付 454号10面

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●テクスメクス文化は日本でも人気を呼ぶか

メキシコ料理がじわじわとブームを呼ぶなか、ワタミが東京・渋谷にテクスメクス料理の新業態「テクス メクス ファクトリー」をオープンした。

同店は米国を視察して作り上げたという内装デザインが特徴。メキシコの建築で多用される鮮やかなピンク色を基調に、古材や手描きのイラストが配され、エントランスから続くアーチ状のトンネルや大きなバーカウンター、U字状のソファがはめ込まれたボックス席など、アメリカンスタイルのインテリアが印象的だ。設計はサーファー向けの建築などで知られるカリフォルニア工務店。

メニューには、「タコス」5種類518円~734円(注文は2ピースから)、「ブリトー」3種類1598円~1814円、「ファヒータ」4種類2894円~3218円(すべて税込み)などメキシコ料理の定番の他、ハンバーガーやステーキ、サラダからデザートまで、米国のカジュアルレストランで提供されるメニューを取り揃える。ドリンク類は、「エルディアブロ」や「メキシカンブリーズ」といった、テキーラをベースにしたカクテルが豊富に用意され、使用するテキーラはアガベ100%の「サウザブルー」。パイナップルを丸ごと器にしたフローズンカクテル「ウルティモパイナップル」1404円(税込み)は圧巻だ。ビールやワインも中南米産が中心となる。

同店の業態開発を行い、運営も手がけるのは、かつて日本で「TGIフライデーズ」を立ち上げたメンバーであり、店舗も同じビルの同フロアで隣接している。同社としては、久々に挑戦した洋食系の本格的な新業態となった。

★けんじの評価 特徴ある内装と豊富なメニュー

テクスメクス(TEX-MEX)とは米国の俗語で、「テキサス風とメキシコ風が融合した」といったニュアンスだ。テキサス州はメキシコに隣接し、メキシコ文化の影響を受けている。そうした、「テキサスにあるメキシコ風の事物」を表現するために使われた言葉がテクスメクスであり、必ずしも料理のことだけを指すわけではない。テクスメクス料理は、こうした“テキサスのメキシコ料理”といったものが全米に広まって生まれた米国料理のカテゴリーだ。

テクスメクス料理はあくまでも“アメリカの人々から見たメキシコ料理”なので、いくぶんデフォルメされていたり、現在の実情を反映していなかったりすることもある。誤解を承知で言えば、「観光地で観光客向けに提供されている郷土料理」に近いものなのかもしれない。実際、メキシコの人々の中には「テクスメクス料理は、本当のメキシコ料理ではない」と言う人もいるくらいだ。

同店は、いかにもそうしたテクスメクスの文脈に沿った店、という印象を受けた。特に店舗のデザインについてそれが顕著だが、果たしてそれは狙い通りの効果を発揮するのだろうか。強烈なピンク色や手描きのスカルといったイメージは確かにエキゾチックな雰囲気を盛り上げるが、では果たしてテクスメクス文化の背景を持たない日本でこうした店を求めるのは誰なのか、と考えてみると、いまひとつ分からない。

価格帯も高めであり、料理などにオーナーの強い個性を反映できる個人店ならばともかく、大手チェーンが大衆層向けに展開できるスタイルなのか、という疑問は残った。

外食ジャーナリスト・鷲見けんじ
外食チェーン黎明期から、FFやFRなどの動向を消費者の目線で見続けてきたアンチグルメな庶民派ジャーナリスト。顧客の気持ちを外食企業に伝えるべく、甘口辛口を取り混ぜた乱筆乱文でチェーンの新業態をチェック。朝マックとロイヤルホストのカレーフェアをこよなく愛する外食ウォッチャー。
店舗情報
店名 「テクス メクス ファクトリー」渋谷神南店
開業 2016年8月22日
所在地 東京都渋谷区神南1-19-3 ハイマンテ神南ビル2階
地図
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