東北つゆ特集

調味 2020.06.22

 東北市場のつゆといえば、1.8L大容量が売場下段にずらりと並び圧巻であった。基礎調味料の主軸が醤油からつゆへと移行していることを物語っていた。四季を問わずに煮物、鍋物、今の時期なら山菜のおひたしなど登場頻度が高く、子どもから大人まで味に慣れ親しんでいる。根強い支持を集める地元メーカーに大手NBが加わり、販売合戦を繰り広げてきた。ただ、人口減、世帯人数減、食のバラエティー化が進み、大容量はかつてほど魅力がなくなっている。購入し開封した後、長く置けば風味はとんでしまう。そんな使われ方が多かった。
 メーカーが1L、500mlの中容量へのシフトを進め、構成比率が変わっている。フレッシュローテーションが理解され、東北も中容量へと変わりつつある。ヤマキが3月をもって1.8Lを終売にしたことは大きい。東北支店は、これまでの取組み成果により中容量へシフトを加速。1.8L、298円の価格攻勢が日常化しているものの、参戦メーカーは数社に絞られ、南東北の売場からはほとんど外れている。さまざまな味が楽しめる個食タイプも売場をにぎわし、新たな食提案が期待される。四季を問わずとはいえ、つゆは夏が最需要期。価値訴求で夏物商戦を盛り上げていく。(東北支局長=三沢篤)