酪農乳業夏季特集

乳肉・油脂 2020.08.26
酪農乳業夏季特集

 酪農乳業界の2020年度は、生乳生産量が2年連続で増加という明るい話題がある一方、新型コロナウイルス禍による生活様式の変化が、牛乳・乳製品の消費に大きな影響を与えている。家庭用需要はさまざまな段階を経て好調が続くが、業務用需要は停滞。ここにきて回復の兆しが見えてきてはいるものの、「新しい生活様式」に突入したことで、牛乳・乳製品に対する需要は生活・健康の防衛意識(プロテクション)から、新たな状況下での楽しみ(レクリエーション)も両立することが期待されていると言ってよい。感染予防の健康意識は依然として期待されているが、ここにきて低カロリーや美容といった、心も含めたヘルシーに対するニーズが高まっていることから、牛乳・乳製品への需要は今後も引き続き高い水準で推移することが予想される。消費喚起策も新たなステージを迎え、今後もミルクサプライチェーンが一丸となった取組みが重要となってくる。(小澤弘教)