ジャム特集

菓子 2022.05.20
ジャム特集

 2022年ジャム業界は、13年以来9年ぶりとなる値上げに踏み切った。業界トップのアヲハタが21年11月に22年2月1出荷分から価格改定を実施すると発表。スドージャムも21年12月に22年3月1日出荷分から価格改定すると発表。加藤産業は22年1月に4月1日納品分から価格改定すると発表。その他メーカーも値上げを実施したもよう。紙カップジャムについては、複数のメーカーで、「値頃感」が重要との判断から、価格据え置きで内容量を減量するなどの対策を行ったようだ。ジャム類の果実原料や砂糖、糖液、スプレッド類の主原料である油脂類の価格が高騰。さらに、包装資材、燃料・電気などのエネルギーコスト、物流費なども高騰し、企業内でコストを吸収する限界を超えたため値上げを実施した。ただ、コスト増加分をそのまま価格に転嫁できたわけではない。アフターコロナで世界経済が動きフルーツ需要の増加が見込まれ、ウクライナ情勢で食料の囲い込みの動きも見られる。さらに、20年ぶりという円安など為替リスクも顕在化している。(青柳英明)