近畿中四国業務用低温卸流通特集

卸・商社 2022.06.04
近畿中四国業務用低温卸流通特集

 2021年の業務用食品業界も新型コロナウイルス対策に奔走した。外食産業市場規模が前年比3割減の18兆2005億円(日本フードサービス協会推計)となった20年に続き、21年も外食産業は年間通じてほぼ規制下に置かれた。秋に唯一の観光需要を得たが、春の行楽シーズン、夏休み、忘年・新年会の稼ぎ時を失い、外食産業への影響はコロナ初年度よりも大きかった印象だ。日本フードサービス協会会員の市場動向調査でも21年全体売上高は前年比1.4%減、19年比16.8%減となった。今回出揃った当地区の業務用卸各社と総合卸低温・フードサービス部門の21年度実績は市場のへこみほどの業績悪化を感じさせず、売上げはおおむね前年をクリアし、収益も自社努力で改善。各社とも既存業態の新規開拓、新市場開拓が進み、前年から着手したコスト削減やデジタル投資での業務効率化や体質も改善した。課題は克服しつつある。いよいよ反転攻勢だ。(近畿中四国エリア・業務用低温卸流通取材班)