CCBJH、環境変化に迅速対応 ポストコロナへの備えも

飲料 ニュース 2020.05.18 12052号 01面
カリン・ドラガン社長

カリン・ドラガン社長

コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(CCBJH)は14日、第1四半期決算説明会をWebで開催した。同社の事業は1~2月は計画通りに推移したが、3月から新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響を大きく受けた形だ。この状況から第2四半期(4~6月)の業績がさらに影響を受けると見込み、通期業績予想を未定とした。カリン・ドラガン社長は「厳しい環境下ではあるが、進行中の変革の取組みや市場環境変化への迅速かつ柔軟な対応、即効性のあるコスト削減に全力を注ぎながら、ポストコロナの『ニューノーマル』(新常態)に備えていく」と語った。

第1四半期の連結売上収益は1987億1500万円とほぼ前年並みとなったが、連結事業利益は3月に新型コロナ感染拡大の影響を受け、65億3400万円の連結事業損失となった。飲料事業はベンディング(自動販売機)事業や「檸檬堂」の好調などから、順調に推移した。だが、新型コロナの感染拡大以降、販売数量が減少、同期の販売数量は前年比2%減となった。これは、消費行動やチャネルミックスの変化などが要因で、4月も同2割以上減少するなど、第2四半期も継続すると見込むという。

チャネル別の販売数量では、休校や在宅勤務などの外出自粛の影響から、3月のベンディングチャネルが駅や学校、オフィスなどを中心に減少し、同期の販売数量は同3%減となった。リテール・フードも外出自粛の影響から、同10%減となった。一方で、家庭内消費や備蓄需要増から、2月以降ドラッグストアや量販店チャネルが成長し、販売数量は同3%増、オンラインでの売上げの急拡大もある。ただ、スーパーマーケットは炭酸や水が成長したが、スポーツカテゴリーの減少などから、同2%減となったという。この消費行動の変化や市場環境変化へ対応すべく「コア製品の配荷強化/成長チャネルとカテゴリーへの投資」などに注力する。

ドラガン社長は「収束時期など、回復への道筋は不透明だが、グローバルのコカ・コーラシステムの知見やシナジーの活用など、課題対応に注力しつつ、ポストコロナの社会で戦う準備を進めていく」と語った。(本吉卓也)

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