胃心伝真=絶滅危惧食堂に思う
2025.06.27今年も暑い夏が近づいてくると、かつてドラマ「世にも奇妙な物語」の一エピソードとして放映された名作「ハイ・ヌーン」を思い出す▼ある夏の盛り、とあるひなびた商店街の食堂に現れた、玉置浩二演じる男が、壁に貼られた店のメニューを端から延々と食べ続けていくとい…続きを読む
「雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケズ~サウイフモノニ ワタシハナリタイ」。宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」は1931年に発見された。その中に「一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ」とある▼一汁一菜を基本としながら、玄米四合は約600…続きを読む
映画「第三の男」の名言「イタリアではボルジア家30年の圧政の下で、ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチやルネッサンスを生んだ。スイスでは500年の平和が何を生んだか、鳩時計だ」。逆風、逆境が創作の源となるのは真理かもしれない▼日本市場で快進撃を続…続きを読む
1973年に販売を開始し、2024年に年間の販売本数が3億本を突破した井村屋の「あずきバー」。初代社長の「うちにはあずきがあるやろ」という一言から、「ぜんざいをそのままアイスキャンディーにする」という斬新な発想の商品が生まれた▼特徴は「あずきがアイス…続きを読む
コロナ禍からの回復が鮮明となり、メーカー団体の総会などの会合が東京以外で行われる機会が増えている。仕事柄、店舗やホテルの予約をすることが多いが、驚くのがコロナ以前との価格差だ▼コロナ前の19年と比べると、ほぼ同じ内容で最低数千円は値上がりしている。食…続きを読む
5月は関西方面への出張が重なった。今、大阪の街にはたこ焼きを頬張る外国人観光客の笑顔があふれている。道頓堀の屋台前には行列ができ、熱々のそれをカメラで撮影する姿は珍しくない。「食い倒れの街」と呼ばれる大阪の魅力は、まさにその“食”にある▼SNSを通じ…続きを読む
やや古いデータだが、スーパーの棚卸資産回転率は45.57回(14年版スーパーマーケット白書)である。つまり在庫日数は8日(365日÷45.57回)。仕入れた商品を8日で売り切っているということだ▼品目によってバラつきはあろう。だが、仕入決済前に商品を…続きを読む
愛知県には、政令指定都市の名古屋市に次ぐ規模の中核市が4市ある。豊田市、豊橋市、岡崎市、一宮市で、いずれも人口30万人を超える中部地方を代表する都市だ。他の県民にこの4市はどう映っているのだろうか▼愛知県民としては、豊田と岡崎には徳川家のルーツ、豊橋…続きを読む
日本植物油協会による「植物油に関する使用実態意識調査」によると、「ごま油」と「サラダ油・なたね油」の認知が100%に達した。両油種ともに使用経験率も高く、一方で店頭価格が大きく上昇したオリーブ油は、依然高い認知率(97.8%)なものの、使用経験率は低…続きを読む
12日開幕の「札幌ラーメンショー」に連日市民や観光客が詰め掛け、にぎわいを見せている。全国の人気店やコラボ店舗、道内勢からもらーめんや天金、札幌ラーメン武蔵などブランド力の高い店も出店し競演。8万5000人来場した15年の初開催以降23、24年は連続…続きを読む
関税政策などトランプ政権の動向が世界的な混乱を招き、食品企業の業績予想にも強い不透明感を与えている。米国内向けの政策であっても、規制措置は日系企業の事業活動に影響が大きい▼トランプ政権は食品・医薬品政策で「アメリカを再び健康に」を標榜。4月にはFDA…続きを読む