胃心伝真=夏の記憶
小さいころ、夏の夕方から夜に変わる時間が好きだった。夕焼けで真っ赤に染まる空や草がもえる匂い、カラスの鳴き声、帰宅を促すアナウンスなど、数十年たった今でも心に焼き付いている▼そのころは、夜のとばりが訪れると涼しげな空気に変わり、夏祭りや盆踊り、手持ち花火など、夏の夜を外で楽しんだ記憶がある。祖父母の家で見るホタルが舞う光景は毎夏の楽しみだった▼先日、京都にある上賀茂神社で数十年ぶりにホタルが舞う光景に出合った。同神社の環境保全活動に参加した学生は「ホタルを見たことがない」と
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