胃心伝真=左党の季節

総合 コラム 2018.12.03 11803号 01面

 左党の季節。「白玉の…酒は静かに飲むべかりけり」。日本では牧水が、中国では李白が酒の詩歌を数多く残した。いずれも最後は体を傷つけ早世する▼一日一升肝硬変。湖面の月を取ろうと溺死。いずれも弁解できまい。酒といえばやはり肴。両者は表裏一体。酒に応じてその食がある。秋の味覚は春を圧倒する。実りの秋だ。海に囲まれたわが国は豊富な魚種に恵まれ、小魚から大魚、川や海、身や腑(はらわた)、魚卵、皮まで。焼煮蒸炙などの方法のほかに、生にもこだわる。その隣には生酒が合う

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら

書籍紹介