コカ・コーラシステム、伝統工芸品を未来へ 「綾鷹 支援ボトル」投入

飲料 ニュース 2021.02.24 12192号 04面
「綾鷹 伝統工芸支援ボトル」(全12種類)

「綾鷹 伝統工芸支援ボトル」(全12種類)

助川公太グループマネジャー(左)と秋葉和生専務理事

助川公太グループマネジャー(左)と秋葉和生専務理事

 コカ・コーラシステムの緑茶ブランド「綾鷹」は、「江戸切子(東京都)」など全国の伝統工芸品12種類をデザインのモチーフに採用した「綾鷹 伝統工芸支援ボトル」を、15日から全国で投入している。「同 伝統工芸支援ボトル」を通じて、日本各地の人々の英知と技術が詰まった伝統工芸品を“特別なモノではなく、より身近なモノとして”提案し、伝統工芸品を未来へつなげるべく、寄付などの支援にも取り組む。

 15日にオンラインで開催した「綾鷹 伝統工芸支援ボトル」発売記念PRイベントで、助川公太日本コカ・コーラティーカテゴリー緑茶グループグループマネジャーは「コロナ禍によって20年は飲料ビジネス全体が厳しい状況下にあった。『綾鷹』ブランドは21年の戦略を『前進と革新』と位置付ける。同ブランドの『前進』役を担う『伝統工芸支援ボトル』は、お茶に加え、将来に向けて守り抜くべき存在の伝統文化や工芸品の価値を、PETボトルの緑茶という身近な存在を通して、気付いてもらいたいとの思いから投入した」と語る。

 背景には、コロナ禍で変化した消費者のインサイトがあるという。それは「日本各地での応援消費や支援寄付の機運の高まり」「地域支援など地方の産業を支援する動きの活性化」「日常の生活の中で(日常使用)の日本の伝統工芸品の価値の再発見」となる。

 同イベントに登壇した伝統的工芸品産業振興協会の秋葉和生専務理事は「コロナ禍により、消費者が伝統文化と触れることができる貴重な機会となる展示会の休止や延期により、使い手と作り手の分断が進み、各産地の作り手は厳しい現状にある。各地の伝統工芸品をボトルデザインのモチーフに取り入れていただくなど、全国に向け、伝統工芸品の良さを訴求できる機会を得たことに、各地の作り手は感謝をしている。同ボトルの売上げの一部を日本の伝統工芸品を支援する活動に寄付していただけるなど、未来の伝統工芸品を担う若手職人たちの応援につなげていきたい」と語った。

 イベント後に取材に対応した助川グループマネジャーは「今後も、伝統工芸品に携わっている方々から、今回の取組みをどのようにとらえていただいているのか、などの声を聞いていきたい」と語った。(本吉卓也)

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