コカ・コーラシステム、欧州発「コスタコーヒー」PETを投入 業務用と両面展開

飲料 ニュース 2021.04.07 12211号 02面
左から金澤博史氏、ホルヘ・ガルドゥニョ社長、和佐高志氏

左から金澤博史氏、ホルヘ・ガルドゥニョ社長、和佐高志氏

 ●高品質手淹れの味を

 コカ・コーラシステムは、欧州最大規模のカフェブランド「コスタコーヒー」のPETボトルコーヒー「コスタ ブラック」「コスタ カフェラテ」を26日から全国発売する(一部流通で12日から先行発売)。同ブランドが50年にわたって培ってきた“高品質な手淹(い)れコーヒーの味わい=バリスタ・クオリティ”をPETボトルで楽しめる、新たなプレミアムコーヒーとして提案する。国内で先行する業務用と合わせて「トータルコーヒーブランド」を目指し、欧州からの新たな風をコーヒー市場に吹かせる。

 新発売する2品は、「レインフォレストアライアンス」認証のコーヒー豆を100%使用し、サステナビリティ(持続可能性)にも貢献するなど、コーヒー豆や製法、ミルクにもこだわる。加えて、コーヒーの芳醇アロマを感じられる270ml広口PETボトルで投入する。

 1971年にロンドンで誕生した「コスタコーヒー」は、欧州を代表するカフェブランドだ。日本国内でも、業務用の卓上マシンやエクスプレス(無人カフェマシン)、キッチンカーやポップアップストアなどで、首都圏を中心に約180拠点で展開してきたが、今回のRTD(Ready to Drink・容器入り)PETボトルコーヒー投入で、「トータルコーヒーブランド」を目指し、全国展開を図る。

 5日にオンラインで開催した戦略発表会で、ホルヘ・ガルドゥニョ日本コカ・コーラ社長は「ジョージアブランドに加え、高品質のコスタコーヒーを投入し、幅広い選択肢の提供を行う。ウィズコロナによる非接触の購買を求めるユーザーへRTDドリンクの利点を生かす良い機会でもあり、全国展開を決断した」と語った。

 同社によると、日本のコーヒーは約3兆円の市場規模を誇るが、約1兆円が「RTD(容器入りコーヒー)」となり、約2兆円が「手淹れなどの非RTDコーヒー」となるという。和佐高志同社マーケテイング本部バイスプレジデント最高マーケティング責任者は「さまざまなプラットホームで展開するコスタコーヒーの投入により、缶やPETのRTDを主軸として展開するジョージアブランドとのデュアルブランド戦略を遂行する。約6700万人と推測されるRTDコーヒーを飲まない、手淹れのみ飲用するユーザーや併用飲用ユーザー獲得を狙い、コーヒー需要の活性化につなげる」と意気込む。

 なお、新ブランドの戦略ターゲットとして、金澤博史同社コスタディビジョンゼネラルマネジャーは「確かな品質を見極める力をもつ30~50代のビジネスパーソンへ、唯一無二のコーヒーブランドとして提案する」と語った。(本吉卓也)

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