食品産業文化振興会、鈴木氏・小澤氏が講演が講演 環境と経済の両立を

鈴木修一郎氏

鈴木修一郎氏

小澤利奈氏

小澤利奈氏

 日本食糧新聞社が主催する食品産業文化振興会は7月26日、講師にウェイストボックス代表取締役社長の鈴木修一郎氏、環境ソリューション事業部の小澤利奈氏を迎えて「これからの時代を勝ち抜く!脱炭素経営」をテーマに東京・八丁堀の食情報館で例会を開催した。コロナ禍で三密を考慮したウェビナーとした。鈴木氏は「素材の重量に、排出係数(単位当たりのおよそのCO2排出量)を乗じる『CO2排出量の計算は、カロリー計算』に近い」と身近な例えで説明。さらに脱炭素をダイエットに例えて(1)体重(GHGプロトコル)を把握(2)ダイエット(カーボンニュートラル)目標を持つ(3)進捗(しんちょく)を報告することと紹介した。

 ウェイストボックスは、環境負荷やCO2などの温室効果ガス把握の専門家として、企業における環境負荷の把握と情報開示を支援することで、循環型社会や脱炭素社会の構築に貢献する企業。鈴木氏は「地球環境問題解決には、環境に配慮した消費や金融が当たり前に行われる『環境と経済の両立』が必須であり、そのためにはまず、企業が自社の地球環境への負荷を把握し、その情報を社会に発信していくことが大切だ」とした。

 鈴木氏は「『2050年ネットゼロ』脱炭素化に向けて、2021年、世界は加速度的に動き出した」と説明、ESG投資の潮流は必然で「日本では2016年からの3年間で6倍の3兆ドルの規模に拡大している」と解説した。

 小澤氏は「自社のCO2排出量は、活動量×排出原単位で計算できる。しかしサプライチェーン(原料調達から製造、物流、販売、廃棄に至る企業の事業活動)全体の排出量を計算して削減目標を立てることが重要だ」とした。(宇津木宏昌)

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