カゴメ、ケチャップ好調 洋食、炒め物提案が奏功

調味 ニュース 2020.08.12 12095号 02面
カゴメマーケティング本部の西村晋介食品企画部長、さらなる内食増に安定供給を尽くす

カゴメマーケティング本部の西村晋介食品企画部長、さらなる内食増に安定供給を尽くす

鶏むね肉のケチャップ炒め

鶏むね肉のケチャップ炒め

 カゴメはケチャップを使った洋食、炒め物を提案し、過去最高の売上げを更新している。コロナ対策の内食増でオムライス調理も増えた。子どもが喜ぶケチャップ炒めも人気という。

 「基本のトマトソース」はミートソースを紹介し、「甘熟トマト鍋スープ」も成長を後押しする。外食向け業務用は一時、半減近くまで減収したが、7月から復調。好評の集客キャンペーンで市場回復を促す。

 ケチャップ売上げは過去5~6年の最高業績を更新。実食イベントの「オムライススタジアム」を主催するなど市場を盛り上げてきた。特に180、300gの小中容量を伸長。小世帯化の現代ニーズに応じて購入率・数量を高めた。安価で家族が喜ぶオムライス、ピザトーストの食卓への登場頻度が向上。コロナ禍の巣ごもり需要を得て、2月から2桁成長へ勢いを増した。ソースと炒め合わせる簡単、経済的なハンバーグといった汎用(はんよう)も進んだ。

 ご飯に合って栄養バランスも優秀と伝える洋食キャンペーンを下期も継続。同時に肉野菜炒め提案を始める。ケチャップ一つで味付けが決まり、子どもが喜ぶ“ケチャップ炒め”と提案する。ピーマンや玉ネギ、ニンジンといった常備菜、ウインナーやハムも好相性。レシピ検索数で5年以上伸びている、メニュー価値を浸透させる。SNS広告も計画し、コロナ共存で限られる来店の前にレシピ発信。好調な定番棚展開で指名買いを得る。

 「基本のトマトソース」は健康的なワンプレートメニューと人気のミートソース、カレーなどへのリメーク使用を促進。昨年暖冬でも好調だった「トマト鍋」は個食4袋入りを追加する。食品事業の業務用売上げは7月前年比10%減まで回復。ランチ拡充や給食再開でケチャップが支持された。提供店を紹介する「洋食エール隊」は7月開始ながら登録店は全国450店を超え、目標600店を視野に入れる。(吉岡勇樹)

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