湖池屋、ポテトチップスを「防災スナック」に 産官学共同で提案

菓子 ニュース 2021.02.24 12192号 04面

 湖池屋は、産官学共同でポテトチップスを「防災スナック」として提案する取組みを開始した。同社が本社を置く東京都板橋区が実施する「新しい価値を防災にプラスする」ことを目的とした取組み「板橋区防災+(プラス)プロジェクト」に協力する。プロジェクトの企画の一つである「いたばしシェイクアウト」(区内一斉地震対応訓練)参加者に対して、ローリングストックとして活用することを目的に、板橋区にキャンパスを置く東京家政大学(児童学科尾崎研究室)と連携・協力した限定ラベルの「湖池屋ポテトチップス のり塩」約2000袋を抽選でプレゼントする取組みを実施する。

 この取組みは、コロナ禍で防災訓練の実施が難しい中、区民への新しい防災意識啓発を考えていた板橋区と、02年に地域社会と大学を結ぶ窓口であるヒューマンライフ支援センターを設置した東京家政大学、食を通じた地域貢献を展開したいと考えていた湖池屋の3者の協力で実現した。

 3者が連携・協力した限定ラベルの「湖池屋ポテトチップス のり塩」=写真=を防災スナック(ローリングストック)として「いたばしシェイクアウト」参加者に抽選でプレゼントすることで、地域の防災意識向上につなげる活動を実施する。同品のラベルに記載した二次元コードにアクセスすると板橋区の防災情報ページや東京家政大学の学生が開設した防災情報がまとめられたインスタグラムにアクセスできる。

 ポテトチップスは、日常的な菓子だが、賞味期限は6ヵ月ある。過去の災害時において、カップラーメンなど保存性のある食品群とともにポテトチップスが購入されることが多かった。また、コロナ禍で「癒やし」や「ストレス解消」などでポテトチップスの購入が増加していることから、同社では災害時において“ほっとする時間”を提供できる身近な食として、ポテトチップスが貢献できると考えた。

 今回の取組みをきっかけに、日々の暮らしに非常時の備えをとけこませるローリングストックの考えを広げることで地域の防災意識の向上に貢献を目指す。(青柳英明)

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