コスモス薬品、過去最高業績を達成 食品で顧客支持拡大

小売 決算 2020.07.17 12083号 02面
横山英昭社長

横山英昭社長

コスモス薬品の20年5月期連結業績は2桁の増収増益、各段階で過去最高を更新した。横山英昭社長は14日に東京都内で会見し、「上期の消費増税では税込み価格を据え置くという対応で、お客さまに当社は安いという印象を与えることができた。1月から新型コロナの影響が出始め、3月以降は食品の売上げが急増した」と語った。既存店は2、4、5月と2桁伸長となった。

売上高は6844億0300万円(12.0%増)、営業利益は290億9400万円(17.4%増)、経常利益は315億6200万円(15.6%増)、当期純利益は214億3500万円(11.7%増)だった。

食品部門の売上高は前年比14.2%増の3926億2700万円、構成比は1.3ポイント上昇し57.4%になった。ストック需要が高まった3~5月に限れば、構成比は60%を超えるという。

「お客さまの購買行動の変化で、やはり巣ごもり消費が強まっていると感じる。食品スーパーが好業績であるのと同様、食品の構成比が高い当社も支持されたようだ」(横山社長)

期中は80店を新設、15店を閉鎖して総店舗数は1058店になった。閉鎖店のうち7店は建て替えによるものだが、インバウンドをターゲットにした都市型8店は、コロナ禍の環境変化を踏まえ、採算が取れないと判断し閉鎖した。

今期は出店85店、閉鎖4店を計画する。前期末で7店舗の関東には郊外型を中心に20店の新設を予定する。

21年5月期の業績予想は、売上高7230億円(5.6%増)、営業利益は前年並みの291億円と設定する。営業利益の伸長率をゼロとするのは例年通りの予算設定だ。ただ、コロナ禍で売上げ増が見込める上期の営業利益は25.4%増と見込む。下期は影響が一巡し、売上げは全店ベースで横ばいにとどまるとみている。(宮川耕平)

※()内は前年比

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