Lucky「噛む」come 歯医者さんは怖くない 痛くない新兵器登場

1996.01.10 4号 18面

●正月疲れは歯にも出る

師走の忙しさに、正月の食べ過ぎ。歯痛で噛めなくなり毎日『七草粥』という新年早々悲惨な人もいて、休みあけの歯医者は大混雑だという。

困ったときの神頼み…とはいうものの、やはり痛いときには医者へ行く。だが、あの音、におい、痛み、感触に雰囲気…歯科の診療台で思わず眠りこけたというツワモノは少ない。

そんな歯医者嫌いもご安心! 不快感が吹っ飛ぶ新兵器が開発されたのだ。

●痛くない、こわくない

従来の治療では、やすりを高速回転させて歯を削っていた。ところが新治療機器ではレーザー光を使うので「キュイーン」という音や、耐え難い痛みをさらに増長させるあの振動がないという。

東京医科歯科大などで行われた臨床試験では八五症例の患者のうち「不快感」を感じたのは四人だけ。心理的な嫌悪感の軽減のみならず治療効果も評価され厚生省の製造承認を得、今年2月から発売される。

●正義の味方、レーザービーム

レーザー光で鉄や石などを削るのはあまりにも有名。また医療分野でも、目やがんの手術などではすでに導入済み。

開発に関わったHOYA(株)の江口さんによると「小さく狭い部分でも自由に動かせ、高エネルギーのレーザー光を送れるファイバーがポイント。またこの波長は水に吸収されやすいので、水分の多い人間の身体に有効です。患者さんが感じるのはつまようじを軽く歯にあてたような感触だけ。レーザー光があたった時に瞬間的に高温になるが、水と空気を霧状に出すため、熱さは感じません」

歯医者さんからあの音が消える日は近い?

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