漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(142)大寒 身が引きしまるとおいしくなる!?

2022.01.01 318号 08面
小松菜

小松菜

小松菜とエビのピリ辛しゅうまい

小松菜とエビのピリ辛しゅうまい

 ●24節気 大寒(1月20日~2月3日頃)

 1年で最も寒さが厳しい頃。二十四節気を3つに分けた七十二候では、初候は「ふきのとうはなさく」と、真冬の黄色い花を。次候は「水沢あつく堅し」と、沢の水が厚く張り詰める様が。末候は「鶏はじめて乳す」と、ニワトリが卵を産み始める頃と教えています。大寒の最後の日は節分。寒さのどんつまりに春の予感があるのですね。

 最も日が短い日は冬至で、約1カ月後が大寒。冬日や真冬日の寒い日が続きます。寒さが遅れてやってくるのは、日照時間が短くなっても地球全体が冷えるのに時間がかかるからです。

 この時期だからこその行事もあります。武道の寒稽古や鹿島神宮他の大寒禊など、心と身体の鍛練のために、敢えて寒いこの時期に行われます。

 寒さで身を引きしめるのは人間だけではありません。寒ブリや寒サバは珍重され、「大寒たまご」は鶏の産卵回数が減る分、一つの卵には栄養が詰まっていて健康や金運も上がるとされています。

 野菜では冬の代表的な緑黄色野菜の小松菜がおすすめ。鍋物や炒め物、あえ物などに広く使xえます。霜が降りた後の方が甘みが増し、葉もやわらかくなります。

 ●気象歳時記

 五運六気・壬寅年(2022年)

 司天が少陽相火で火邪が旺盛となるため、年間を通して温熱の気候が予想されます。

 ●小松菜

 【栄養学】冬の代表的な緑黄色野菜。ビタミンやミネラルが豊富で、特にカルシウムが多く骨や歯を丈夫にします。

 【薬膳学】身体を滋養し、冬の寒さや乾燥による空咳や便秘の改善に役立ちます。エビや香辛料など身体を温める食材と合わせて。

 東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師 河村彩子(レシピも)

 ◆小松菜とエビのピリ辛しゅうまい

 身体を温めて冬を乗り切ろう

 エネルギー210kcal たんぱく質14.8g 塩分1.1g(1人分)

 <材料・2人分>

 ・小松菜……1/2袋

 ・鶏ももひき肉……100g

 ・しゅうまいの皮……12枚

 ・むきエビ……中4尾

 ・片栗粉……大さじ2

 A・しょうが(おろし)……小さじ2

 A・しょうゆ……小さじ1/2

 A・豆板醤……小さじ1/2

 A・塩……小さじ1/4

 A・ごま油……小さじ1

 <作り方>

 (1)小松菜は5mmに切り、塩少々(分量外)をふり、しばらくおく。水けを絞り、片栗粉をまぶす。

 (2)むきエビは背ワタを取り、1尾を3等分にする。

 (3)ひき肉にAを加えてよく練り、さらに(1)を入れて混ぜ合わせ、12等分にする。

 (4)しゅうまいの皮で(3)を包む。中央に(2)を埋め込むようにしてのせ、強火で10分蒸す。

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