外食用コメ消費、4.1%の大幅減 焼きおにぎりと不況が影響か

1992.05.04 3号 3面

外食用のコメ(精米)需要が前年を下回り続けている。食糧庁がまとめた「米消費動向調査」によると、平成3年に外食用で四・一%も減少、この一〇年間増え続けていた上昇カーブにストップがかかった。外食用コメ消費は家庭用の長期不振を尻目に数少ない成長分野となっていた農協(JA)期待のチャネル。それが平成2年秋口から毎月連続一三ヵ月以上も前年同月対比で下回っているもの。平成3年10月には七・七%減少と二ケタ近いマイナスで関係者を心配させている。

主因は家庭用冷食おにぎりの急速な普及、不況による外食頻度の低下などがあがっているが、決定的分折はもう少し様子を見ないと出てこないという。外食が四・一%もマイナスなのに家庭食は〇・九%の落ち込みにとどまっており、家庭用としては近年にない低率のマイナス。

いずれにしても、コメの全体消費量は一人一ヵ月五五一四㌘と、トータル需要は引続きジリジリ下落している。一般飲食店におけるコメの食材仕入れ比率は約一〇%弱となっているが、コメを食べなくなったのではなく、コスト的に一食の提供量を減らしている店も多いという。

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