メニュートレンド:独創的なシン・チーズ料理爆誕! 食事にもデザートにもなる汎用性
チーズン 935円(税込み) 手前がスイーツ系のハチミツ、奥がディッシュ系のミートソース。他にディッシュ系はビーフカレー、チリガーリック、キーマカレー、たらこ、バター醤油を、スイーツ系はメープル、キャラメル、チョコレート、シナモンシュガーを揃えている
●ザクッ、モチッ、フワッがクセになる
万人に愛され、ほとんどの料理と好相性な万能食材「チーズ」。そんなチーズの特徴を生かしつつ、ゼロから独自性を追求して生まれたオリジナル料理が東京・新小岩の「チーズン トーキョー」の「チーズン」だ。そのユニークな開発秘話に迫った。
熱々のスキレットに盛り付けられた見た目こそ地味な印象だが、一口食べてみると意外性ある食感がクセになる。自家製チーズソースのトロトロ感、クルミのザクザクとした歯応え、“モチふわ”から“モチモチ”まで異なる食感を表現する3種のオリジナル生地が、噛むほどに心地よくて食べ飽きない。チーズのうまみやコクを前面に出した味は思いのほかシンプルで、子どもからシニアまで食べやすい。
「開発にあたっては、SNSなどで人気の料理のキーワードを書き出すことから始めました」とオーナーの西山裕樹さん。そこから熱々、モチモチ、のびーる、ふわふわなどのフレーズが集まり、商品イメージをふくらませていった。ビジュアルよりも、食感にフォーカスしたところに西山さんの個性が現れている。
西山さんの本業は美容師。まったくの飲食未経験からスタートした商品開発は険しい道のりだったそうだ。「薄力粉と強力粉の違いも知らないで始めたので、文字通り試行錯誤の連続でした」と苦笑い。「料理は嫌いでも研究は好き」という持ち前の探究心で理想の商品づくりにまい進した。とりわけ異なる3種の生地は仕込みの手間よりも理想を求めたことの証しといえる。
開発当初はキッチンカーで営業しながらレシピの改善に取り組み、2023年10月から現在の場所に店を構えた。スキレットで調理して熱々の状態で提供できるようになり、最後までチーズのトロトロ感を損なうことなく食べられるようになった。
ソースのバリエーションで多様な味わい方ができることも大きな特徴。ディッシュ系6種、スイーツ系5種を揃えて食事としてもデザートとしても楽しめる。売れ筋はディッシュ系がミートソース、スイーツ系がハチミツだ。
「チーズ好きな人がわざわざ食べに来るような商品にしていきたい」と西山さんはさらなる進化に意欲的だ。
●店舗情報
「チーズントーキョー」
経営=FLE’X Japan/店舗所在地=東京都葛飾区東新小岩5-1-10/開業=2023年10月/坪数・席数=10坪・10席/営業時間=12時~15時、17時~22時。月・水曜休/平均客単価=1500円
●愛用食材・資材
「TAPPY(タッピー)」 キリンビール(東京都中野区)
女性スタッフも扱いやすい
同店はアルコール商品も揃えて、夜は居酒屋利用も集客。同品を採用して生ビールもラインアップする。3Lの小容量サイズは小規模なカフェでも鮮度を守りやすく、女性スタッフでも交換作業などの負担が少ないことが採用の決め手となった。
規格=3LPETボトル使用