今日は何の日

7月30日。今日は梅干しの日

7月30日は和歌山県日高郡みなべ町の東農園が制定した梅干しの日。このころになると梅の土用干しが終わり、新物の梅干が食べられるようになる。

農産加工 今日のキーワード: 梅干し

古から伝わる健康食品

『斉民要術』のなかに、「白梅」といって今日の梅干しのルーツといえるものの記載がある。日本では、村上天皇(在位946~967年)が梅干しと昆布入りの茶で疫病を鎮めたという記録がある。この頃から「梅干」の字が見られるように、日本人と梅干しの関係は古くから続いている。しかし、第二次世界大戦後、塩分が高い梅干しは敬遠されるようになった。そこで塩抜き、酸抜きを して味を付けた調味梅干しが誕生した。

梅干しは酸を3~5%含むもっとも酸味の強い食品の一つである。原料に使われる梅の品種は、大粒のものでは、豊後、玉英、白加賀など、中粒のものでは、古城、南高梅、玉梅などがある。ウメは6~7月頃収穫される。梅干しには、熟度が進み、糖分や酸分の多いものが適している。しかし、過熟のものは肉質が崩れやすいので注意が必要である。

梅干しの作り方

収穫したウメの実を水洗した後、実の若いものは一晩水漬し、苦味を取ってから、塩漬を行う。一方、熟度の進んだものは水漬をすると柔らかくなり、実が崩れやすくなるので、そのまま塩漬を行う。塩漬は、実に食塩をまぶしながら樽に漬け込み、押し蓋をした後、重石をする。一般的に食塩はウメの8~%を使用するのが適当であるが、熟度の進んだものは8%の食塩を使用する。

ウメを漬け込む場合は、実の間に隙間ができる品種は、 食塩が樽の底に落ちやすい。上部の食塩濃度が低くなり表面に産膜酵母が発生し、変敗しやすくなる。これを防ぐには上部に多めに食塩をまく必要がある。なお、岩塩などを粉砕したものは、 粒子が粗いので落下することが少なく、漬け込みがしやすい。塩水が揚がりにくい場合は20%の食塩水を差し水として加える。3日目には塩水が揚がるので表面が塩水に漬かるようにする必要がある。

シソにはシソニンというアントシアン系の色素が含まれており、梅酢にあうと赤く発色する。赤い梅酢を得るには、赤ジソに食塩をまぶしてよく揉みしだく。最初の液はアクが強いので捨て、次に、梅酢を入れて揉み出すときれいな赤色が出るので、それを塩漬ウメの容器に戻し、2~3日かけて着色する。梅干しを作るには7~8月に陽のよく当たるところで土用干しといわれる天日干しをする。日中、陽にさらした後、夜間は再び樽に戻して梅酢を吸収させる。これを2~3回繰り返すと肉質、色沢ともに良好なものとなる。

(中略)梅の主産地は和歌山県で、群馬県、長野県がそれに続いている。和歌山県、とくに南部町の梅干しが有名である。紀州和歌山が梅干しの名産地となったのは、田辺藩主、安藤帯刀が地域の産業振興のため、梅を植えているところは免税にする政策を出したためであるといわれている。

(日本食糧新聞社『食品知識 ミニブックスシリーズ 漬物入門』宮尾茂雄より)

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