漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(155)立春 春一番!さあ、さやえんどう
●24節気 立春(2月4~18日頃)
立春の頃、シベリア気団の勢力が弱まると西高東低の冬の気圧配置が崩れ、日本海に低気圧が発達することが多くなります。するとそれに向かって南から暖かい風が強く吹き込みます。
気象庁では、立春から春分までの間に風速8メートル(地域によっては7メートル)を超える強い南風が初めて吹くとそれを春一番と呼んでいます。
この暖かさは長くは続きません。春一番をもたらした低気圧からの前線が日本列島を通過した後は、再び北の勢力が強まり寒さがぶり返します。偏西風の影響を受けて起こるこの現象は、三寒四温とも呼ばれますね。寒さ暖かさを繰り返しながら、私たちは春の到来を感じます。
「春の使者」と言われるえんどう豆も登場する季節。春一番が来たら、さやえんどうで季節の恵みを満喫しましょう。
●ごうんろっきで気象うらない
五運六気・2023年(癸卯年)客運が火不及で燥気が相対的に旺盛となるため、乾燥の多い気候となりそうです。
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五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。
◆さやえんどうと牛肉の炒め物
胃腸を整えて身体をリフレッシュ
エネルギー273kcal たんぱく質9.3g 塩分1.2g(1人分)
〈材料・2人分〉
・さやえんどう……10本
・牛肩ロース肉(薄切り)……100g
・ゆでたけのこ……70g
・パプリカ(赤)……1/4個
・ねぎ、しょうが(みじん切り)……各大さじ1/2
・ごま油……小さじ1
・サラダ油……大さじ1/2
A・オイスターソース、紹興酒……各小さじ1/2
B・オイスターソース、紹興酒……各大さじ1/2
B・砂糖……小さじ1/2
B・酢、しょうゆ……各小さじ1
B・片栗粉……小さじ1/4
〈作り方〉
(1)さやえんどうは沸騰したお湯に塩少々(分量外)を加えてゆで、牛肉は4cm長さに切りAで下味をつける。
(2)たけのこは3mm幅のくし型に切り、パプリカは5cm長さの細切りにする。
(3)フライパンに油を入れ、弱火でねぎとしょうがを炒め、中火で牛肉を炒める。(2)を加えて炒めBで味つけし、さやえんどうを入れごま油を加える。
●さやえんどう Snap Peas
【栄養学】免疫力を向上させるビタミンCや、ビタミンAの働きがあるβ-カロテンを多く含みます。両方とも抗酸化作用があります。
【薬膳学】胃腸の働きを助けて、食欲増進や疲労回復に役立ちます。冬にたまった老廃物を出す作用で、肌の調子を整えてくれます。
東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師 陶山睦子(レシピも)