漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(163)霜降 霜ってふるもの?

2023.10.01 339号 08面
さつまいもと秋野菜のケークサレ(塩味ケーキ)

さつまいもと秋野菜のケークサレ(塩味ケーキ)

さつまいも

さつまいも

 ●24節気 霜降(10月24日~11月7日頃)

 「霜降」は「そうこう」と読みます。朝晩の気温が下がり、秋が終わり冬の初めになる季節です。よく霜が降ふると書きますが、霜は雪や雨と違い、降(お)りるというのが気象庁の言い方です。

 放射冷却で、風もなく静かに気温が下がり、地面の温度が0℃以下になると、空気中の水蒸気が氷の結晶になり、地表に近いところにある草花や車に凍りついたのが霜です。こんな科学など知らなかった昔の人は、朝起きて白くお化粧された庭を眺めて、雪と同じように霜が降ってきたと感じたのでしょう。

 霜降の時期は、平地でも最低気温が10℃を下回ることが多くなる頃。北国や高い山からは、初霜や紅葉の便りが聞こえてきます。冬もすぐそこ。暖かさが懐かしくなって、ほくほくと湯気を出す焼き芋が、ふと頭に浮かんできました。

 ●ごうんろっきで気象うらない

 五運六気・2023年(癸卯年)

 客運が水太過と水気が旺盛になるので、例年より寒い秋を迎えることになりそうです。

    *

 五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。

 ◆さつまいもと秋野菜のケークサレ(塩味ケーキ)

 朝食やおやつに、手軽で食べやすい

 エネルギー307kcal たんぱく質8.4g 塩分1.2g(1人分:10枚切2枚)

 〈材料・パウンド型1個分〉

 ・さつまいも……小1本

 ・ブロッコリー……1/4株

 ・にんじん……1/4本

 ・ウインナーソーセージ……3本

 ・クリームチーズ……15g

 ・ホットケーキミックス……150g

 ・卵……2個

 ・牛乳……1/2カップ

 ・塩……小さじ1/2

 ・こしょう……少々

 ・オリーブオイル……大さじ2

 〈作り方〉

 (1)具材はすべて1cm角くらいに切る。さつまいもとにんじんは電子レンジ(600W)で3分加熱し、ブロッコリーを加え、さらに1分加熱する。ソーセージはゆでてから切る。クリームチーズは加熱せずに切る。

 (2)ボウルに卵を割りほぐし、牛乳とオリーブオイルを加えてよく混ぜる。ホットケーキミックス、(1)の具材すべてと塩・こしょうを加え、さっくりと混ぜ合わせる。

 (3)オーブンシートを敷いたパウンド型に流し入れ、トントンと2、3回軽く打ちつけて空気抜きをする。180℃に温めたオーブンで45分焼く。粗熱を取って型から外し、切り分ける。

 ※冷めたらオーブントースターで温めてもおいしい。

 ●さつまいも Sweet potato

 【栄養学】でんぷん、ビタミンB1・C、食物繊維が豊富。アミラーゼも含み、65~80℃で加熱すると、でんぷんから糖がつくられ甘くなります。

 【薬膳学】朝夕ぐっと冷え込む頃。胃弱・疲れやすさ・便秘などの症状改善にさつまいもを料理に取り入れ、温かく食べましょう。

 東京栄養士薬膳研究会 管理栄養士・国際薬膳師 高橋邦子(レシピも)

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