多忙でも読める外食ニュース

2024.05.06 543号 04面

 ●韓国最大バーガー店、日本1号店初上陸

 韓国で最大の店舗数を誇るバーガー&チキンのブランド「マムズタッチ」が、東京・渋谷に日本1号店をオープン。同ブランドは1997年の創業。2004年に法人化した後、低価格を武器に急速に店舗数を増やし、21年には韓国の主要なハンバーガーフランチャイズにおいて店舗数第1位を達成したという。主要メニューはチキンバーガーやフライドチキンなど。現在、店舗数は1400店舗を超え、日本のほかにアメリカ、タイ、モンゴルにも進出している。

 解説=同ブランドは、昨年10月に同じ渋谷にポップアップストアを出店。巧みなプロモーションで大きな話題を呼んだ。今回1号店を出店したのは、渋谷駅前のスクランブル交差点に近い、以前は「マクドナルド」が出店していた店舗。

 ●ドジャースのホーム球場に、「築地銀だこ」オープン

 ホットランドが、米国MLB(大リーグ)のプロ野球チームであるロサンゼルス・ドジャースのホーム球場「ドジャー・スタジアム」に「築地銀だこ」をオープンした。同ブランドは、日本国内でも「エスコンフィールド北海道」「楽天モバイルパーク宮城」「ベルーナドーム」「ZOZOマリンスタジアム」「明治神宮球場」「東京ドーム」「京セラドーム大阪」「阪神甲子園球場」「福岡PayPayドーム」など、全国で多くの球場に出店している。今回は同店限定のたこ焼きメニューも販売。

 解説=日本では、ビールなどのつまみにもなるたこ焼きが野球観戦の定番アイテムの一つだ。今年から日本人選手の活躍が話題となっているMLBの観客に、日本の球場で人気のファストフードとして知名度を得る絶好の機会といえる。

 ●ゼットン、アパレル大手、アダストリア子会社に

 ゼットンは、2021年に資本業務提携契約を締結した相手先である、ファッション製造販売の大手アダストリアの完全子会社となる。アダストリアグループは、「グローバルワーク」「ニコアンド」など30以上のブランドを、国内外に約1400店舗展開するカジュアル衣料品・雑貨の専門店チェーン。今回の子会社化は両社の株式交換契約によるもので、ゼットンが定時株主総会で承認を経た後、6月1日に実施される予定。それに先立ち、ゼットンは5月末をもって上場廃止となる。

 解説=アダストリアはファッションをライフスタイルとしてとらえ、衣食住のすべてをカバーするために飲食事業へのアプローチを続けてきた。だが自社内での事業展開が計画通りには進まず、ゼットンを子会社化する方針へと舵を切った。

 ●「丸亀製麺」全店に、麺職人を配置

 「丸亀製麺」は、国内で830店舗以上ある同ブランドの店舗すべてに社内資格である「麺職人」を配置したことを記念して、新しいテレビコマーシャルを投入し、全国の店舗で3日間の試食キャンペーンを実施した。同ブランドでは、毎日各店舗で製麺を行っているが、「麺職人」はそのために2016年から導入した資格制度。資格は技術や経験によって4段階に分かれており、ユニフォームも通常の従業員とは異なる。現在、全店で1600人以上の「麺職人」が在籍しているという。

 解説=「丸亀製麺」は3月、カナダ初の店舗をバンクーバーに開業。米国西海岸などでの成功を踏まえた出店で、同店も初日から人気を集めたという。「麺職人」制度が海外でも日本と同様に機能するかどうか、今後の展開が注目される。

 ●JR新宿駅改札内に、新たなエキナカ施設

 東京のJR新宿駅に、新たなエキナカ商業施設「EATo LUMINE(イイトルミネ)」が開業した。同施設は新宿駅の地下改札内に位置し、名称の通り「食」を中心にした店舗を集める。全28店舗のテナントは、自家用のほかギフトなどにも利用できるスイーツなど食物販がメインで、グロサリー店舗としては成城石井が出店。6店舗ある小型の飲食店には、茶と海苔で知られる「山本山」のお茶漬けとおにぎりの新業態や、エー・ピーカンパニーが展開する立ち寿司店などが含まれる。

 解説=新宿駅は、2018年に1日の乗降客数が世界一多い駅としてギネス認定されている。JR東日本は、そのポテンシャルを最大限に生かそうと商業ゾーンの開発に躍起だが、そのために駅構内の動線が複雑化するという懸念もある。

 ●サルヴァトーレクオモ、カフェの新業態

 ワイズテーブルコーポレーションは、展開するイタリアン「サルヴァトーレクオモ」の新業態を神奈川・湘南の商業施設に出店。デザートやパスタなどを充実させ、子育て世代のファミリー層などに対応する。

 ●日本マクドナルドHD、カサノバ会長退任

 日本マクドナルドホールディングスの会長サラ・L・カサノバ氏が3月で退任。報道などによれば、「家族と過ごす時間を優先したい」という理由であるという。同氏は、同時に事業会社である日本マクドナルド会長も退任となる。

 ●お好み焼きの千房、鉄板焼きの小型新業態

 お好み焼きの千房が展開する鉄板焼業態「ぷれじでんと千房」に、新業態として大阪・北新地の「ぷれじでんと千房 リトリート」が加わる。10席ほどの小型店でディナー営業のみ。女性シェフが担当する、女性活躍プロジェクトの第1号店となる。

 ●スシロー全店舗で、今年も一斉休業実施

 FOOD&LIFECOMPANIES傘下のあきんどスシローが、日本国内の「スシロー」全店舗で5月に2日間の一斉休業を実施。同社グループが推進する「より働きやすい環境づくり」の一環として、2019年から実施しているもの。

 ●ラーメン「スガキヤ」、たこ焼きの新業態

 ラーメン「スガキヤ」を展開するスガキコシステムズは、三重県内の商業施設に、新業態のたこ焼き専門店「たこ寿」を併設した店舗を出店。セルフサービス方式の店舗で、ラーメンに使用する魚介だしのスープを生かした独自のたこ焼きを提供する。

 ●リンガーハットが、ハワイで再出店

 リンガーハットは、ハワイ・ホノルルの商業施設「アラモアナセンター」フードコートで昨年1月まで営業していた店舗を移転し、独立した店舗として再出店した。再出店ではメニューなどの一部を改良。フードコート店舗は約10年間営業していた。

 ●銀座ライオンに新業態、和食ビアホール誕生

 サッポロホールディングス傘下のサッポロライオンは、「銀座ライオンビル」3階の和食居酒屋を新業態の「和食ビヤホール 枡々益(ますみ)」としてリニューアル。同ビルは、1階に日本最古のビヤホールを構える登録有形文化財として知られる。

 ●ワタミが米国で、寿司事業を買収

 ワタミが、米国ネバダ州で寿司の加工・卸売事業を展開する企業から、現地に設立する子会社2社を通じて同事業を買収する契約を締結したと発表。国内外のサプライチェーン強化や海外の販路拡大、海外展開へのノウハウ蓄積などを図る目的という。

 ●銀座ルノアールが、カフェの新業態

 銀座ルノアールが、南仏をイメージしたカフェの新業態「アリーヌ カフェ エ シュクルリ」を東京・府中の駅ビルに出店。フランスの伝統的なデザートや南仏の家庭料理などを提供する。「アリーヌ」は、同社がモチーフとするフランスの画家ルノワールの妻の名前から。

 ●「東急プラザ原宿」、東京・原宿に開業

 東急不動産が、東京・原宿に新しく「東急プラザ原宿」を開業。通称は「ハラカド」で、従来からあるはす向かいの「東急プラザ表参道原宿」は「東急プラザ表参道」(オモカド)に改称。日本に再上陸する仏・パリ「アンジェリーナ」のサロン・ド・テなどが入居する。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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