多忙でも読める外食ニュース

2020.07.06 497号 04面

 ●開業延期の大型商業施設、段階的オープン

 新型コロナウイルス拡大による緊急事態宣言が解除されたことで、東京周辺では開業が延期となっていた大型商業施設が次々と段階的な営業を開始。JR系の「アトレ竹芝」「CIAL横浜」「NEWoMan横浜」、リニューアルした三井不動産の「ららぽーと豊洲」およびベイサイドクロスタワーの「ららぽーと豊洲3」、住友不動産の「有明ガーデン」、NTT都市開発の「ウィズ原宿」など。6月中に営業をスタートした施設の多くも、最終的な全館オープンは8月ごろになる予定だ。

 解説=いずれの施設でも、開業時に来場者が集中することを避けるため、テナントごとに時期をずらして段階的にオープンする方式を取っている。テナント企業にも個々の事情があり、運営する施設側の調整も難航したことだろう。

 ●国交省、三密対策で飲食店の道路使用許可を緩和

 国土交通省は、新型コロナウイルスにより経営に影響を受けている飲食店などを支援する緊急措置として、店舗が道路の一部を占用してテイクアウトやテラス営業などを行うための許可基準を緩和すると発表。期間は今年11月末までで、周辺の交通に支障をきたさないこと、周囲の路上を清掃することなどを条件として、道路の使用料は徴収しない。この措置は店舗が単独で申請することはできず、地方公共団体またはその関連団体が一括して申請することが必要となる。

 解説=地方公共団体とは、主に都道府県や市町村、特別区などの自治体を指す。飲食店などのための支援措置とはいえ、実際には各自治体が主体となる施策であり、地域による環境の違いや効果の見込みなどにより、実施状況にばらつきが出る可能性は高い。

 ●東京、神奈川に「びっくりドンキー」新コンセプト店舗

 「びっくりドンキー」を展開するアレフが、同ブランドの新コンセプト店舗「ディッシャーズ」を神奈川・江の島と東京・新宿に相次いで出店。トッピングなどをカスタマイズできるハンバーグをワンプレートで提供。カフェ風デザインや客席のタブレット端末による注文、セルフレジの導入など、最新のトレンドを取り入れ、駅周辺やオフィス街などの狭小立地に対応する。

 ●有楽町駅から新橋駅の高架下に新グルメ施設

 JR有楽町駅から新橋駅の高架下に、JR東海のグループ会社である東京ステーション開発が新しい飲食ゾーン「日比谷グルメゾン」をオープン。この高架下は100年以上の歴史があり、周辺は独特のレトロな雰囲気を感じさせる。「渋DRA」「シュマッツ」の新業態や「タイ屋台999」など、人気店6店舗が出店する。

 ●ワタミが食肉企業と合弁で焼肉の新業態を開発

 ワタミが、鹿児島の食肉企業と合弁会社を設立し、焼肉の新業態ブランド「上村牧場」を出店。5月に東京・蒲田にオープンした1号店に続き、大阪に2号店を出店、年内には台湾とベトナムにも出店が予定されている。回転寿司のようなシステムを導入し効率化した店舗運営で、高品質な和牛を低価格で提供する。

 ●新駅開業の虎ノ門に老舗飲食店などを集めた横丁施設

 今年1月に竣工した「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の商業部分が開業。地下1階から地上3階(一部4階)までのフロアに食品スーパーなど全59店舗を配置。中でも、東京の有名飲食店26店舗を集めた「虎ノ門横丁」には、渋谷の紹介制レストランの新業態を含む和洋中エスニックが出店。これまで多店舗化していなかった老舗などが出店した。

 ●バルニバービ、浅草「東京ミズマチ」に新業態カフェ

 バルニバービは、東武鉄道が浅草と東京スカイツリータウンの間の鉄道高架下に開業する商業施設「東京ミズマチ」に新業態カフェ「ランド エー」を出店。全70席のうち25席はオープンテラスに配置され、さまざまな分野の料理やデリのテイクアウト、テラス席でのバーベキューなど、幅広い楽しみ方ができる。

 ●チムニーがコロナ禍の影響でアジア展開を軌道修正

 チムニーは、アジア地域での事業展開を見直し、ベトナム・ハノイの「花の舞」店舗を撤退、またネパールにおける子会社設立を中止すると発表した。いずれも新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、現地の経営環境などが変化したため。海外戦略を修正し、日本国内の店舗運営に経営資源を集中するという。

 ●アークダイニングが純豆腐専門店

 アークランドサービスホールディングス傘下のアークダイニングが、新業態の純豆腐専門店「プルコギ純豆腐 中山豆腐店」を、東京・高田馬場に出店。看板メニューの「大盛スンドゥブ」には、自家製の豆腐を450g使用するボリュームが売り物。

 ●ダスキンが宅配ピザ事業を買収

 ダスキンは、いちごホールディングスと傘下のストロベリーコーンズから宅配ピザ関連事業を譲受すると発表。同社は2016年からストロベリーコーンズと提携し「ミスタードーナツ」の13店舗で「ナポリの窯」のピザ商品などを販売していた。

 ●「幸楽苑」ドライブスルー型テイクアウト

 幸楽苑ホールディングスは、福島・郡山の「幸楽苑」一部店舗で、駐車場に車を止めたままテイクアウト商品を注文し持ち帰ることができるドライブスルー型の営業をスタート。同チェーンでは5月から全店でテイクアウトできるようになっている。

 ●広尾に飲食とコワーキングの複合施設

 多様なブランドを展開するソルト・コンソーシアムは、同社グループ全体でプロデュースする複合施設を東京・広尾にオープン。1~2階は「ブルーボトルコーヒー」をはじめとして、国内外で話題の飲食店17店舗が出店。3階から6階は、メンバーズラウンジやオフィススペース。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

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