メニュートレンド:独自の手法が光る! 新スタイル豚焼きしゃぶ

2024.01.01 539号 23面
縁松豚肉セット 3,400円(税込み)※2人から利用可。写真は2人前 糸島豚(写真手前)とかごしま黒豚の特選豚肉、焼きしゃぶ野菜。多彩な薬味類で好みの食べ方ができる。セットには、自家製キムチ、ご飯も用意。全9品のコースもあり

縁松豚肉セット 3,400円(税込み)※2人から利用可。写真は2人前 糸島豚(写真手前)とかごしま黒豚の特選豚肉、焼きしゃぶ野菜。多彩な薬味類で好みの食べ方ができる。セットには、自家製キムチ、ご飯も用意。全9品のコースもあり

(1)だしにくぐらせて→(2)鉄板で軽く焼き→(3)炭にのせて香りを付ける

(1)だしにくぐらせて→(2)鉄板で軽く焼き→(3)炭にのせて香りを付ける

2階席には、仕切り上部にお絵描きができるホワイトボードを設置。お子さまメニューを頼むと、ルーレットでおもちゃなどが当たる

2階席には、仕切り上部にお絵描きができるホワイトボードを設置。お子さまメニューを頼むと、ルーレットでおもちゃなどが当たる

和風の趣ある外観

和風の趣ある外観

【愛用食材・資材】「牡蠣だし醤油」 ヒガシマル醤油(兵庫県たつの市)

【愛用食材・資材】「牡蠣だし醤油」 ヒガシマル醤油(兵庫県たつの市)

 豚の焼肉といえば、韓国料理のサムギョプサルを連想させるが、薄切り肉で新スタイルの豚焼きしゃぶへと進化させたのが、大阪府・箕面市の牛とろ焼きしゃぶ専門店「十二松六左衛門」だ。今までにない食べ方で楽しむ“ごちそう感”あるメニューが評判を呼び、リピーターを増やしている。

 ●子どもも楽しめる店づくり 肉の特性を考えた手順

 牛焼きしゃぶが看板料理の同店初の豚肉料理が、2023年7月に登場した「縁松」。「お客さまの中には、豚肉が好きな人もいる。『豚肉も食べてみたい』という声から生まれたメニューです」と、運営するユージ-・グローイングアップ常務取締役・松本直樹さん。

 使用するのは、独自のルートで仕入れる福岡県産「糸島豚」のロースと「かごしま黒豚」のばら肉。味わいが違う高級な銘柄豚2種類を楽しめる内容で、特に糸島豚は関西ではあまり流通していない商品だ。「おいしい豚を探し求めた」という、こだわりの食材である。

 このメニューで驚くのが、特徴ある食べ方。まず、薄切り肉を和だしに軽くくぐらせて余分な脂を落とし、鉄板でさっと香ばしく焼く。さらに、温めた炭に直接のせて炭の香りを付け、野菜と共にタレで食べるという4段階の手順で完結する。

 しゃぶしゃぶと焼きを組み合わせるユニークな手法は、「そのまま鉄板にのせると、型崩れして焼きにくい」という、豚肉の特性から考案したもの。「牛とは違う、あっさりしたおいしさがいい」と好評で、牛焼きしゃぶを食べ慣れた常連を中心に人気が広がっているとか。

 遠方からの客も多く、週末や祝日はほぼ満席状態。ファミリーにも人気で、客席のお絵描きボードや、お子さまメニューでゲームに挑戦など、子どもが退屈しない工夫でもファンを増やしている。今春は、北大阪急行延伸による新駅が近隣に開業予定。アクセス向上でより注目度が高まりそうだ。

 ●店舗情報

 「牛とろ焼きしゃぶ専門店 十二松六左衛門」

 経営=ユージー・グローイングアップ/店舗所在地=大阪府箕面市西宿1-5-43/開業=2019年7月/坪数・席数=21坪・56席/営業時間=11時30分~15時、17時(土日祝16時)~22時。無休/平均客単価=昼2300円、夜6000円

 ●愛用食材・資材

 「牡蠣だし醤油」 ヒガシマル醤油(兵庫県たつの市)

 タレのベースに活用

 同店で好評の自家製タレのベースとして使用するのが同品。玉ネギやニンニク、紹興酒なども加えて独自にブレンド。甘味と酸味がマッチし、豚肉をさっぱりと食べられる味に調整している。「コクと香りがあり、一般的な醤油よりも味が際立つ」(松本さん)と、牛焼きしゃぶにも愛用する商品だ。

 規格=1.8L

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