メニュートレンド:物語性のあるメニュー インバウンドにも人気のヴィーガンカレー

2024.07.01 545号 02面
バングラディシュ風ひよこ豆カレー 1,320円(税込み) コメにも物語がある。山形県新庄産の「さわのはな」という品種で、現在は一般には流通していない。山形の農家から直接仕入れている。創業当時からカフェスローで提供している玄米はすべてこれ

バングラディシュ風ひよこ豆カレー 1,320円(税込み) コメにも物語がある。山形県新庄産の「さわのはな」という品種で、現在は一般には流通していない。山形の農家から直接仕入れている。創業当時からカフェスローで提供している玄米はすべてこれ

100人分のカレーに使用する玉ネギは8kg。そのうち6kgをみじん切りにして甘さが出るまで炒め、さらにショウガ、ニンニクを加えて炒める

100人分のカレーに使用する玉ネギは8kg。そのうち6kgをみじん切りにして甘さが出るまで炒め、さらにショウガ、ニンニクを加えて炒める

ターメリック、クミン、コリアンダー、ガラムマサラと塩を加える。小麦粉を使用しないグルテンフリーのスパイスカレー

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炊いたヒヨコ豆、水を加えて煮込み、玉ネギのスライス2kg分を加える

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もとは工場だった建物をカフェに。テラス席はペット連れもOK

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テーブルやイスのほとんどは、前の所有者の物語があるリサイクル品

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フェアトレードのコーヒー、玄米、自然食品、有機食品なども販売

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【愛用食材・資材】「有機ガラムマサラ」エヌ・ハーベスト(東京都杉並区)

【愛用食材・資材】「有機ガラムマサラ」エヌ・ハーベスト(東京都杉並区)

 メニューを差別化するには、食材、調理法、盛り付けなどを特徴づけるのが一般的だが、「どうやってこのメニューが誕生したのか?」「どんな人がメニュー作りに関わったのか?」「このメニューを提供する店がどうしてできたのか?」など、メニューの背景にある物語性も差別化の要因となる。「カフェスロー」の「バングラディシュ風ひよこ豆カレー」はそんなメニューだ。

 「実は、このカレー、今から20年以上前に、私の友人がバングラディシュの留学生から教わったもの。それを私が教えてもらって、家で作ったら家族が何回もお代わりするし、遊びに来てくれたカフェスロースタッフに出したら、とても評判がよくて…。それで、わが家のカレーとして何度も作っていたんですね。『カフェスロー』のカレーは、そのレシピがベースになっています」とメニュー誕生の物語を話すのは、「カフェスロー」の開店に携わった深津高子さん。

 同店は、オーガニック食材を使ったカフェをメインにした多目的スペース。音楽・トークイベント、展示会なども開催している。

 「オーガニックカフェの運営や自然食品、フェアトレード商品の販売を通して、地球に負荷をかけないスローライフを提案していきたい」と代表の吉岡淳さん。その考え方が少しずつ広まり、コロナで店の存続が危ぶまれた際には、「お店をつぶさないで」とお客たちが集まってクラウドファンディングのサポートも。また、最近では、ヴィーガンメニューを提供する店として海外のサイトでも紹介され、外国人観光客の来店も多い。

 メニュー誕生のいきさつや店に込められた思いなど、一皿に物語がある「バングラディシュ風ひよこ豆カレー」は、ここでしか食べることのできない唯一無二のメニューといえるだろう。

 ●店舗情報

 「カフェスロー」

 所在地=東京都国分寺市東元町2-20-10/開業=2001年/坪数・席数=約110坪・60席/営業時間=11時~17時(イベントがある土曜日は15時まで)。月・木曜休/平均客単価=1650円/1日平均集客数=65人

 ●愛用食材・資材

 「有機ガラムマサラ」 エヌ・ハーベスト(東京都杉並区)

 ヴィーガンカレーには欠かせない

 オーガニックとフェアトレードを会社理念とし、有機JAS認定を取得しているエヌ・ハーベスト社の商品。有機栽培されたガラムマサラをパウダー状にしたスパイス。カフェスローのカレーは、ターメリック、クミン、コリアンダー、ガラムマサラの4種類のスパイスを使用。

 規格=1kg

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