メニュートレンド:濃厚ソースたっぷり男前パスタ 皿の縁からこぼれる迫力
2026年、注目が高まりそうなジャンルが“スープ系パスタ”だ。ただし既存のスープパスタとは大きく異なる新トレンドは、スープあるいはソースが皿からこぼれるほどたっぷり注がれているビジュアルにある。この気前の良いボリュームのパスタを、豪快にズズッとすすって食べるスタイル提案で男性客の胃袋をつかんでいるのが「ワイルドレッドパスタ」だ。
●従来のスープパスタと一線画す
「開発したのはスープパスタではなく、ソースがたっぷり入ったパスタなんです」と川上統一社長は説明する。パスタ好きな川上社長にとってソースが足りないのは言語道断。ソースの気前よさをひと目で理解できるインパクトを求めた結果、皿からあふれるばかりの盛り付けに行き着いたという。
迫力あるボリュームが近隣に勤める男性会社員を中心に支持され、平日ランチ利用客の7割が男性客が占める。週1ペースのリピーターが8割、週3以上利用するヘビーユーザーも1割を超えるほどの“中毒性”を発揮している。「男性ビジネスマンが気軽に腹いっぱい食べられるパスタを提案し、ラーメンやカレーと同じようなポジションを狙った」と川上社長は語る。
高い支持を支える肝となるのがトマトソースのクオリティー。「スープではない」と胸を張るに納得の濃厚さで、トマトのうまみを存分に堪能できる。
「毎日食べても飽きない味を目指し、蕎麦つゆのようにクリアなうまみを重ねていく味作りを心がけた」と川上社長は振り返る。生クリームやチーズなどでうまみを足すのではなく、あくまでトマトのうまみを追究した。調理の最後にパスタをソースに合わせて煮詰め、麺にソースを吸わせることで味を増幅させている。また、この調理法だと熱々の状態で素早く提供が可能で、熱々を好む男性客の満足度向上にもつながっているという。
麺のクオリティーにもこだわる。一般的にパスタ専門店では提供時間を短縮させるため、生パスタの使用や乾麺パスタをゆで置きしておくなど、ゆで時間の省略を施す。しかし同店では「自分が食べたい食感と風味に仕上がらない」と川上社長は判断し、受注後にゆで始めるため提供まで8~10分を要する。ピークタイムの客数が頭打ちになるが、品質優先の姿勢が常連客獲得に真価を発揮したと言えよう。
25年11月にはフランチャイズ(FC)1号店となる新橋店をオープン。「築地銀だこ」などを展開する大手外食企業が加盟したことで注目される。今後は都内を中心に直営とFCの両輪でブランド確立をめざす。
●店舗情報
「ワイルドレッドパスタ」
経営=1969/店舗所在地(神保町店)=東京都千代田区神田神保町3-2 1階/開業=2025年4月/坪数・席数=21坪・26席/営業時間=11時30分~15時、17時~21時。日曜定休/平均客単価=昼1210円、夜1330円
●愛用食材・機器
「マルチプル・タイマーズ」PERSAPPS(PERSEPS),TOO
ゆで上げ後の煮込み時間も計測
複数のパスタのゆで時間を管理するために採用。異なるタイマー色やアラーム音を設定でき、勘違いによるミスを予防。また設定時間後の経過時間も計測できるため、ゆで麺をソース鍋で煮込む時間もシームレスに計測。理想の食感を標準化しやすい。
規格=iOS、Android対応
【写真説明】
写真1:看板商品の「トマトパスタ」は、ミニトマトを飾るだけの思い切った具なしスタイル。「辛い」と「辛くない」の2つから選べて注文比率は2対1。並盛200g、大盛300gの価格は共通で半数以上が大盛りを選択する。他に「明太子クリーム」や「カルボナーラ」など6種のソースを用意。トッピングは「炙りチーズ」(1倍・税込み200円)や「極太ソーセージ」(同300円)など6品。「シメ専用バターライス」(同200円)は客の9割が注文する人気ぶりだ












