多忙でも読める外食ニュース

2023.11.06 537号 12面

 ●鳥貴族、デパ地下で期間限定の惣菜店

 鳥貴族ホールディングスは、大阪の百貨店「阪急うめだ本店」地下食品フロアで惣菜販売の期間限定店舗「トリキの焼鳥惣菜」を出店した。店舗の出店期間は7日間で、「鳥貴族」の名物メニューである「貴族焼」などの焼き鳥惣菜や、この店舗限定のオリジナル惣菜など合計20品を税込み181円均一で販売。店舗限定の惣菜9品には、漬けダレに漬け込んで焼いた焼き鳥や、豆腐と合わせて揚げた一口サイズの唐揚げなど、従来にはない調理法を採用した商品も含まれる。

 解説=食物販事業がトレンドだ。店舗で提供するメニューを冷凍食品で販売する外食企業は増えているし、ネット通販サイトを開設する企業も多い。「大戸屋」は今年2月、2021年にスタートした惣菜販売の常設店舗を出店している。

 ●コスタコーヒーが銀座に旗艦店オープン

 双日ロイヤルカフェが展開する「コスタコーヒー」の旗艦店として「コスタコーヒー CURA」が東京・銀座にオープンした。同ブランドの3号店は初のイートイン客席を持つ約60坪の店舗。同店ではロイヤルホールディングスの開発・監修による、ドリンクとセットになった「デザートプレート」や「スープセット」などが新しく導入されている。双日ロイヤルカフェは、ロイヤルホールディングスと総合商社の双日が「コスタコーヒー」のカフェ事業を行うために設立した合弁事業会社。

 解説=店舗の内装では、壁面に英国で築100~150年の建物を解体した古レンガ材を使用。リサイクル繊維で製造した椅子の張り生地や天然素材の床材など、環境負荷の低減を意識したサステナブルな店づくりとなっている。

 ●サンマルクの新業態 贅沢ベーカリーカフェ

 サンマルクホールディングスは、新業態のカフェ&ベーカリー「リストレットアンドクロワッサン ラボラトリオ」を東京・自由が丘の商業施設に出店した。同店は、店内で焼成した焼きたてのクロワッサンや、クロワッサンをベースに調理加工を加えた料理などを提供する、クロワッサン専門のベーカリー併設カフェ。エスプレッソの抽出方法の一つであるリストレットで抽出したコーヒーとそれをベースにしたカフェラテ、クロワッサンとドリンクをセットにしたメニューなども取り揃える。

 解説=同店が出店する「自由が丘 デュ アオーネ」は高単価なテナントも多く入居する、都市型商業施設だ。同店もこだわり抜いたメニューを用意し、1000円を超えるドリンクなども提供。多店舗化に向けた動向に注目が集まる。

 ●トランジットGO 虎ノ門ヒルズ運営受託

 10月に開業した高層複合ビル「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」内で、トランジットジェネラルオフィスが4つの飲食施設を運営受託している。受託施設はいずれも地下2階フロアにあり、カフェ・多目的スペースの「虎ノ門ヒルズカフェ」、バー「PUBLIC BAR」、フロア全体の共通客席となる「PUBLIC TABLE」、そして期間限定店舗である「Pacific STAND-IN」の4つ。カフェ以外は「T-MARKET」と名付けられた食物販ゾーン内にある。

 解説=同社はこのほかにも、同フロア内で自社運営のブルワリーレストランを出店している。クラフトビールの醸造所を併設した新業態で、クラフトビール、料理、店舗空間などにそれぞれ気鋭のスペシャリストを起用した斬新な店舗。

 ●KFC、発祥の地の名古屋西区に再出店

 「ケンタッキーフライドチキン」(KFC)の国内1号店があった愛知県名古屋市西区に、同ブランドが再出店を果たした。国内1号店は1970年に開業した「KFC名西店」だが、この10月、同地区に「KFCヨシヅヤ名古屋名西店」をオープン。発祥の地への再出店を記念して、店舗内に記念プレートを設置し、開業時に記念品を配布するなどのキャンペーンを実施した。同社では、1号店がオープンした11月21日を「フライドチキンの日」として日本記念日協会に登録している。

 解説=「KFC」は日本に進出する際にかなり苦労している。1号店からの数店舗は業績が悪く、そのまま撤退の可能性もあったというのはよく知られたエピソードだ。「KFC名西店」は、実はかなり短期間で閉店した店舗なのである。

 ●ロッテリアが「ゼッテリア」出店

 今年4月にゼンショーグループの傘下に入ったロッテリアが、新ブランドのバーガー店「ゼッテリア」を東京・田町に出店。既存の「ロッテリア」店舗をリニューアルしたもので、ブランド名の「ゼ」は「絶品バーガー」に由来。

 ●マクドナルド 包材デザイン変更

 日本マクドナルドが6年ぶりに商品パッケージや包材などのデザインをリニューアル。約70種類の変更となり、すでにテイクアウト袋などの一部は使用が始まっているが、10月からバーガーのパッケージなどが順次切り替わる。

 ●椿屋珈琲が自由が丘に新ブランド出店

 東和フードサービスが「椿屋珈琲」の新ブランド「TSUBAKIYA Jiyugaoka」を東京・自由が丘に出店。イオンモールが手掛ける商業施設への出店だが、従来とは少しターゲットが異なり、よりアップグレードなブランドとなるもよう。

 ●しゃぶ禅が胡麻だれ担々うどん店出店

 しゃぶしゃぶ専門店のしゃぶ禅が、既存に2店舗ある「胡麻だれ担々うどんごまいち」の派生業態を出店。同ブランドは昨年1号店をオープンしたばかりだが、この3号店では昼はビュッフェ方式、夜はセルフサービスでしゃぶしゃぶも提供する。

 ●大阪王将五反田店 調理ロボット導入

 イートアンドホールディングス傘下の大阪王将が、「大阪王将」の西五反田店を調理ロボットを導入した新しい店舗としてリニューアルした。これにより、従来は中華鍋の調理工程が重複することで難しかった組み合わせの注文にも対応できるという。

 ●甘味系チェーン米乃家が事業継承

 東海地方を中心にだんご・たい焼き・お好み焼きなどの店舗を展開する米乃家が、関東と関西でホームセンター内の飲食店運営を行うカナディアングループの31店舗を事業継承により取得。これにより、米乃家グループの店舗数は合計186店舗となる。

 ●名鉄グループ レトロ喫茶新業態

 名古屋鉄道のグループ会社である名鉄ミライートが、名古屋駅地下街に新業態「カフェニュージャポネ」をオープン。だしでゆでたスパゲッティなどを昭和の喫茶店風店舗で提供する。同社は今年4月、名鉄レストランとメイフーズが合併して誕生した。

 ●ぐるなび、年内に「テンポス」出店

 昨年、中古厨房機器販売を手掛けるテンポスホールディングスとの業務提携を締結したぐるなびが、フランチャイズ契約により年内に「テンポスバスターズ」の店舗を出店すると発表。実際に店舗運営を行うことで、ノウハウを共有し相乗効果を狙う。

 ●東急プラザ銀座 屋上にカフェ&バー

 東急不動産グループの商業施設「東急プラザ銀座」の屋上に、ルーフトップカフェ&バー「The Mint Ginza」がオープン。昼間はカフェとして利用できるが、夜間はバーとなりDJによる音楽を提供する。運営は渋谷のクラブなどを手掛けるCAMELOT。

 ●ワタミの新業態「のれん街」を刷新

 ワタミが新業態「和民のこだわりのれん街」を東京・大井町にオープン。2021年に出店した「こだわりのれん街」を全面リニューアルし、各業態ののれんに「かみむら牧場」「すしの和」などの専門店ブランドを冠した。「居食屋 和民」の名称も復活させている。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら